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第2話:聖域の危機!死のしずくとタイミング最悪の変身!

やっほー!みんな元気?作者です!

いきなりだけど「前書き、始まります!」……って、SBSじゃないんだから!(一人ツッコミ)

いやー、第1話から主人公の田中くん、散々な目に遭ってましたね。美少女の部屋に入れたと思ったら、ブルマ姿でサムライ親父に日本刀で真っ二つにされそうになるとか……前世でどんな大罪を犯したんだって話ですよ(笑)。

さてさて、第2話なんですが……彼、またやらかします。今回はなんと魅惑の女子更衣室! しかも、あんな格好やこんな格好で大パニックに!? もうね、書いてる途中で「田中、強く生きろよ……」って本気で同情しちゃいました。

それじゃあ、笑いと悲鳴とポンポンが飛び交うカオスな第2話、いってみよー!


スポーツバッグになるのも、そこまで悪いもんじゃない。……誰かが水をこぼして、衆人環視の中で変態不審者に変身してしまう恐怖に怯えなくて済むならな!

先日、娘を溺愛するサムライ親父の日本刀で(3度目の)死にかけた俺——青いショルダーバッグ姿の田中小結一たなか こゆいち——は、この世界で生き残るための鉄則を学んだ。それは『あらゆるH2Oから遠ざかれ!!』ということだ。

今日は水曜日。慌ただしい青春高校の週半ばだ。俺の完璧なご主人様、星野瑞希ほしの みずきは他校とのバレーボール親善試合に出場していた。俺はコート脇のベンチというVIP席に置かれ、彼女の動きを特等席でバッチリ拝むことができた。

バァーン!!

体育館にスパイクの音が響き渡る。瑞希の華奢な体が天使のように宙を舞い、悪魔のようなスピードで相手コートにボールを叩き込んだ!

「キャーッ! 星野先輩、超カッコいいー!!」

女子たち(と、ちゃっかり紛れ込んでいる男子たち)の歓声が轟く。俺だって手足があったら、立ち上がって拍手喝采したいところだ。彼女は本当に何でもできる。勉強もスポーツもルックスも……まさに『パーフェクト・ガール』の異名にふさわしい。唯一の欠点は、実家にガチで恐ろしいサムライを一人飼っていることくらいだ。

「ピピーッ! 試合終了! 青春高校の勝利!」

終了のホイッスルが鳴る。瑞希は汗を拭いながらベンチへ戻ってきた。運動でほんのり赤く染まった甘い顔立ちと、かすかな息遣いが、彼女の可愛さの魅力を300パーセント増しにしている。彼女はバッグを手に取り、肩にかけた。

「よし、みんな! 着替えて解散しよう!」と、キャプテンが声を張り上げた。

その瞬間、俺の危険察知センサーがけたたましく鳴り響いた。ウーッ! ウーッ! ちょっと待て……今、キャプテンは『着替えて』って言ったよな? ってことは……次に俺が持ち込まれる場所って……女子更衣室じゃねーか!!

24歳男の魂が、ナイロン生地の体から抜け出そうになった! ここは聖域だ! 男子が決して足を踏み入れてはならない絶対不可侵の要塞! そりゃあ、男として一生に一度はあの楽園の空気を味わってみたいとは思うが、いつ人間化するかわからないバッグの状態で入りたいわけじゃないんだよ!!

(ま……待って! 瑞希ちゃん! 俺を外に置いていってくれ! 頼むから! ここに置き去りにしてえええ!!)

心の中で絶叫したものの、当然ながら声など一切出ない。

ガチャ……。

冥界の扉が開くかのような音とともに、女子更衣室のドアが開かれた。俺は中に持ち込まれる。石鹸、制汗パウダー、そして芳香剤の香りが混ざり合った、女子更衣室特有の匂い。十数人の女子たちがペチャクチャと話す声が部屋中に響き渡っている。

「ふぅ……疲れたぁ〜」

瑞希は自分のロッカーへ向かい、部屋の真ん中にある長椅子に俺をドサッと置いた。

俺は紳士としてのマナーを守るため、必死に目を閉じようとした(閉じられないんだけどな!)。しかし、360度のパノラマ映像が容赦なく目に飛び込んでくる。ジャージを脱いでいる女子、スカートを着替えている女子……。神様、お許しください! わざと見てるわけじゃないんです!(でも両目でガッツリ見ちゃってるけど!)

咲き誇る花園の中で、瑞希が俺のファスナーを開けた。彼女の柔らかく細い手が俺の中に入り込み、裏地に触れてくすぐったい。彼女はあらかじめ用意しておいたピンク色の小さなタオルを取り出し、白くて滑らかな顔や首の汗を優しく拭き取った。

(ああ……よかった。ここで着替えるのかと焦ったぜ)

俺は心の中でホッと胸を撫で下ろした。

汗を拭き終わった瑞希は、俺のサイドメッシュポケットからウサギ柄の保冷水筒を取り出した。フタを開けると、俺にも伝わってくるほどキンキンに冷えた冷気が漂い出した。

瑞希が上を向き、ふっくらとした唇を開いて、重力に従って流れ落ちてくる冷たい水を受け止める。彼女の小さな喉仏がゴクンゴクンと上下に動く。なんとも言えない、スポーツ少女特有のセクシーな光景だった。

だがしかし……破滅というやつは、いつだって油断した時にやってくるものだ!

瑞希が水筒を置こうと動いたその瞬間。冷たい純水の一滴が……緑豆サイズの水滴が……水筒のフチからこぼれ落ちたのだ!

その『死のしずく』は、ハリウッド映画のスローモーションシーンのように宙を舞った。天井の蛍光灯をキラキラと反射し、空中で一回転半して……俺の表面にあるロゴマークめがけて、まるで狙い澄ましたかのように真っ直ぐに落ちてきた!

(やめろおおおおおおおおっ!!)

俺は心の中で絶叫し、迫り来る水滴をガン見した。

ポチャ……。

水滴が俺のナイロン生地に触れた瞬間。キーン! という耳鳴りのような音が頭の中に響き、唐突に、青と黄金色が混ざった強烈な光が俺の体から爆発した!

カッッッッ!!

その光は更衣室の蛍光灯を完全にかき消すほど眩しかった。女子たちの賑やかなおしゃべりが一瞬で静まり返り、長椅子から放たれる光源に全視線が集中した。

ペラペラのバッグだった体が、急激に膨張していく。骨、筋肉、腕、脚が、ほんの数秒で再構築されていく。俺は再び人間の感覚を取り戻した! 生き返るのは素晴らしいことだ……それが、着替え中の女子高生の群れのど真ん中で起こらなければな!!

まばゆい光が消え去った後、女子更衣室のど真ん中に出現したのは、気まずそうな顔をした大柄な男がベンチの上にそびえ立つ姿だった……。

って、ちょっと待て! 前回は瑞希がバッグの中に体操服を突っ込んでいたから体操服姿で変身した。じゃあ今日は!? 今日、彼女は俺の中に何を入れてた!?

俺は急いで自分の体を見下ろし、いっそ舌を噛み切って死にたくなった!

そうだ、今日、瑞希は夕方から野球部の応援の手伝いに行く予定だった……。彼女がバッグの中に折りたたんで入れていたのは……チアリーダーの衣装だ!!

はい、聞き間違いじゃありません! 現在、24歳の成人男性である田中小結一は、腹筋がバキバキに浮き出るほどパツンパツンのド派手なオレンジ色のへそ出しトップスを着ている。さらに最悪なのは……丈が15センチにも満たない、オレンジ色の超ミニプリーツスカート!! 剛毛スネ毛と筋肉隆々の太ももが丸出しだ! おまけに、両手にはフワフワの金色のポンポンまでしっかり握りしめている!!

今の俺の姿は、ただの変態なんかじゃない。間違いなく『異次元からやってきた伝説のド変態王』そのものだった!!

更衣室を3秒ほどの沈黙が支配した。十数人の女子たちはガチョウの卵のように目を丸くして口をポカンと開けている。一番近くにいた瑞希は、持っていた水筒をガシャーン! と床に落とした。

そして……パニックの火山が大噴火した!

「きゃ、キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

窓ガラスが割れそうなほどの130デシベルの悲鳴が大合唱。女子たちは服を掴んで体を隠し、蜘蛛の子を散らすように逃げ惑った。

「変態ィィィィィ!! どうやって入ってきたのよ!!」

「何よそのフザケタ格好ォォォ! 気持ち悪いぃぃぃ!!」

「誰か体育の先生呼んで! 警察もォォォ!」

「ちょ……ちょっと待ってください! 誤解です! 俺は変態じゃありません! 僕は星野さんのスポーツバッグなんですよ!!」

俺は(ポンポンを持ったまま)両手を挙げて弁解し、なんとか友好的な引きつり笑いを浮かべた。

だが、そんな狂った言い訳を誰が信じるっていうんだ!!

「私の名前を呼ばないで、この変態変態変態ッ!!」

怒りと羞恥心で顔を真っ赤にした瑞希が、近くに置いてあった誰のものともしれないスニーカーを掴み、俺の顔面めがけて全力投球した!

ヒュンッ! バコォッ!!

24センチのスニーカーが飛んできて頬に直撃し、顔が横に吹っ飛んだ! しかし、それは災難のほんの始まりに過ぎなかった。他の女子たちも我に返り、生存者モードから特殊部隊モードへと切り替わったのだ。更衣室にあるありとあらゆる武器が、弾雨のように俺に降り注いできた!

制汗スプレーの缶! (ヒュッ! ゴンッ!)

予備のバレーボール! (ボフッ! 痛ぇっ!)

ハンガー! (グサッ! これは痛いってば!!)

さらに……使用済みのブラジャー!? (ペチッ! 顔面にクリーンヒット……石鹸のいい匂い……って、喜んでる場合かァァァ!!)

「うわぁぁぁ! 降参! 降参です! 固いものを投げないでぇぇ!」

俺は神がかったフットワークで飛来する凶器をかわしまくった(動くたびにチアのスカートがヒラヒラ舞って、死ぬほど見苦しい!)。

早く体を乾かさないと! 元の姿に戻る条件は『体から水分を完全に消すこと』だ! 俺は大混乱に陥っている部屋の中を見回した。スニーカーやスプレー缶の雨が降る中、俺の視線はある一点で止まった……鏡の前の化粧台にコンセントが繋がれたまま置かれている、ターボパワーのヘアドライヤーに!

(天の助けえええええ!!)

俺は躊躇することなく、女子たちの蹴りの嵐を掻き分け、タイルの床を膝でスライディングしてドライヤーを掴み取った。即座にスイッチをMAXに合わせ、最高温度の熱風を放つ!

ブォォォォォォォォン!!

熱風がチアリーダーの胸元を直撃する。俺は光の速さでドライヤーを振り回し、熱を分散させた。生地に染み込んでいた水分が蒸発し、湯気へと変わっていく。

「あいつ何やってんの!? 髪乾かしてんの!?」

女子の一人が訳が分からないという顔で俺を指差した。

「気にするな! モップでぶっ叩け!!」

別の女子がモップを掴み、槍のように突き刺そうと迫ってくる。

(早く早く早くッ! 乾け! 乾けええええ!!)

俺は心の中で必死に祈った。冷や汗がダラダラ流れる(汗も水分だから、余計に乾くのが遅くなるじゃねーか! クソッ!)

ドッバァァァン!!

女子更衣室のドアが、蝶番が吹き飛びそうなほどの勢いで蹴り開けられた。そこに現れたのは、国家代表のボディビルダーよりも筋肉隆々な巨漢の女性体育教師、剛力ごうりき先生だった。鬼のような形相でドアの前に仁王立ちしている。

「ここで一体何の騒ぎだ!! アタシの可愛い生徒たちをいじめる命知らずは……」

剛力先生は部屋の中をギロリと見回し、その視線は、チアリーダーの衣装を着て必死の形相で自分の胸にドライヤーを当てている大男にロックオンされた。

「貴様は誰だああああ! この人間のクズがァァ!!」

剛力先生が咆哮を上げる。ボキボキと骨を鳴らしながら拳を握りしめ、俺の首をへし折るべく突進する体勢に入った!

生死を分けるコンマ数秒! ターボパワーのドライヤーが見事にその役目を果たした! シャツについていた最後の一滴が、見事に空気中へと蒸発したのだ!

ポンッ!!!

再び青い光がピカッと光った。チアリーダー姿のムキムキ男は幻のようにスゥッと縮んで消滅し、持っていたドライヤーがガランッ! と音を立ててタイルの床に落ちた。

俺の青いスポーツバッグの体は、化粧台の下へポスッと落ちて、見事なまでに自然な形で身を潜めた。

トップスピードで突っ込んできた剛力先生はブレーキが間に合わず、鉄製のロッカーに頭から激突した。ドゴォォォォン!! ロッカーが大きくひしゃげた!

女子更衣室に再び静寂が訪れた。聞こえるのは、めり込んだ頭をロッカーから引き抜こうと呻く体育教師の声だけだ。

「あ……あれ? どこ消えたの!?」

武器を構え、リンチの準備万端だった女子たちが困惑して辺りを見回す。

「さ、さっきまでここでドライヤーかけてたんです、先生!」

瑞希が震える手で誰もいない化粧台を指差した。そこには、スイッチが入りっぱなしでブォーンと空回りしているドライヤーが転がっているだけだ。

「お、お化け……!?」

女子の一人が腰を抜かして床にへたり込んだ。

部屋にいる全員がショックのあまり棒立ちになっていた。すべてがあまりにも一瞬の出来事で、脳の処理がまったく追いついていないのだ。

化粧台の下で、バッグに戻った俺は(心の中で)激しく肩で息をしていた。

(なんとか今日も生き延びた……。マジで勘弁してくれ! 魔王を倒す勇者より、なんでバッグになる方がアクション満載で命がけなんだよ! 誰か教えてくれよォォォ!!)

俺が心の中で泣き叫んでいると、瑞希が近づいてきて、まだ状況が呑み込めていない様子でバッグを拾い上げ、ポンポンとホコリを払ってくれた。

さっき自分がスニーカーを全力投球した変態不審者が……今自分が抱きしめているお気に入りのバッグだとは、夢にも思わずに!!

ふぅ〜! 第2話、いかがでしたか?

いやー、剛力先生のバッファローみたいな突進、マジで怖かったですね(笑)。田中くんのドライヤーさばきがプロの美容師並みになっててウケる。

ここで読者の皆さんからのお便りを一つ紹介します。

「Q: 作者もスポーツバッグに転生してみたいですか?(ペンネーム:ポンポン筋肉さん)」

「A: 絶対に嫌です!!(光の速さで即答)」

だって毎回命がけじゃん! 普通に安全な人間でいいです!

というわけで、今回もギリギリ生き延びた田中くんでしたが、パーフェクトガール瑞希ちゃんの周りにはまだまだ危険(?)がいっぱい。次回は一体どんな「中身(服)」で変身してしまうのか!?

皆さんもスポーツバッグに冷たい水筒を入れる時は、フタがしっかり閉まっているか確認してくださいね! 水がこぼれると、中からマッチョなチアリーダーが飛び出してくるかもしれませんよ?

それでは、また次回お会いしましょう! バイバーイ!

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