表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

最弱の転生者

初めまして。森橋陰がトラック事故で異世界転生し、最弱スキル「影ノ兵」で追放されたところから始まる復讐&成り上がりものです。

残酷描写あり。ゆっくり更新になると思いますが、楽しんで観ていただけたら嬉しいです。

森橋陰、26歳。無職。

部屋の床にはコンビニ弁当の空容器が散乱し、洗濯物は一ヶ月以上放置。カーテンはずっと閉め切ったまま、外の光なんか見る気にもならない。唯一の外出は夜中のコンポタ訪問。今日もいつものようにカップ麺と菓子パンをつかんで、ヨロヨロとアパートを出た。


「生きてる意味ねぇな…」


コンビニ袋が膝に当たる感触も、足元のコンクリートの冷たさも、全部どうでもいい。信号無視で横断歩道を渡ろうとした瞬間──


キィィィン!!


トラックのクラクションが耳を劈く。ヘッドライトの眩しさが網膜を焼き尽くし、次の瞬間には全身が浮く感覚。

「アッ…」

地面に叩きつけられる直前、俺は確信した。

終わった。



目を開けると、そこは見慣れない天井だった。

木の梁に藁が葺かれた質素な小屋。鼻を突くのは土と藁の匂い。隣では老婆がハーブを煎じている。


「…夢か?」


体を起こそうとした瞬間、頭の中に甲高い声が響いた。


【ステータス】

【森橋陰】職業:なし Lv:1

筋力:5 耐久:6 敏捷:4 魔力:∞

スキル:影ノ兵【最弱認定】



「マジ異世界転生!?MP無限チートキター!」


ニート知識がフル回転する。異世界転生ものなら最強だろこれ!影ノ兵って絶対カッコいい影魔法だろ!

「よっしゃ!影ノ兵招来!」


足元の影がモゾモゾと蠢き始めた。期待に胸を膨らませる俺。出てくるぞ出てくるぞ──


「…え?」


現れたのは、ぼんやりした人影一体。棍棒すら持たず、半透明でプルプル震えてるだけの雑巾人形。村のニワトリにすら負けそう。


「あらあら、初期村で最弱の『影ノ兵』か。冒険者辞めた方がいいよお坊ちゃん」



それから三日。村外れの納屋でゴミ漁り生活だ。影兵一号は唯一の友達だが、ニワトリにすら追いかけ回されてる有様。


夕暮れの酒場で、ガルド率いる「黒鷲の牙」が入ってきた。

リーダー・ガルドは身長2m近い筋骨隆々。鷲のような鋭い目つきに、黒鷲刺繍のマントが威圧感を放つ。

剣士ミラは冷たい美人で長剣を携え、魔法使いゾルフは痩せ型のメガネ。実力者は一目で分かる。


ガルドの視線が俺に突き刺さる。

「おい影ゴミ。ステータス聞いたぞ。MP無限なら永続肉壁くらいにはなるだろ。雑用係で連れてくぜ」


冒険者…!ニート卒業!

「分かりました!やる気満々っす!」


ミラが鼻で笑い、ゾルフがメモをめくる。

ゾルフ:「記録更新。初期村最弱パーティ誕生ってことで」


初依頼、惨敗

翌朝、森のゴブリン5匹討伐依頼。報酬銀貨10枚。俺のニート生活一ヶ月分だ。


「影兵招来!」

自信満々に唱えると、影兵3体が現れる。プルプル震えながらも、さっきより輪郭がハッキリした気がする。


ガルドが大剣を抜く:「行くぞ!影ゴミは後ろで召喚続けてろ!」

森の奥、ゴブリンの生臭い臭いが漂う。5匹の緑皮が棍棒を振り上げ襲いかかってきた。


「黒影行軍!」

影兵3体がゴブリンに突っ込む──が、棍棒一閃で即グチャグチャ。3秒で全滅。


ミラ:「キモッ!影がグチャグチャに潰れてる…」

ゾルフ:「MP無限でも中身がゴミだと意味ねぇな。理論値0.2ゴブリン/体」


残り4匹が俺に集中。ガルドが剣で2匹、ミラが3匹目を仕留めるが、最後1匹が俺の喉元に棍棒を振り上げ──


「影兵招来!」

必死に新兵召喚。だがまた瞬殺。棍棒が額をかすめ、血が滴る。


運命の追放

ガルドが最後のゴブリンをぶった斬り、息を切らして俺を睨みつけた。酒場より静まり返った森の中、その声は雷のように響く。


「お前、心底どうでもよかったんだよ!!!」


巨大な手が俺の胸ぐらをつかみ上げる。鷲のような目が間近で俺を射抜く。


「影のゴミが!永続だろうが1ゴブリンも倒せねぇ雑魚が!

この森で勝手に死ね!!!」


ドン!と背中に衝撃。木の幹に叩きつけられ、土の上を数メートル滑る。銀貨2枚が投げ捨てられ、ガルドらの足音が遠ざかる。


村の嘲笑が背中に突き刺さる。

「影ゴミ追放www」

「ヒーレ村最速クビ記録更新!」


泥の中で這う俺。涙が土に落ちる。せめて…せめてニートよりはマシだったのに…


その時、足元の影が微かに震えた。

赤い目が闇の中で光り、かすれた声が響く。


「主の…恨み…」





続く

ここまで読んでいただきありがとうございます。

1話では陰が底辺スタートになりましたが、ここから少しずつ影ノ兵が進化していきます。

面白いと思っていただけたら、ブックマークや感想をもらえると励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ