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想いの詩(仮題)

混沌

作者: 浮き雲



閉じた言葉が溢れれば 願わぬ嘘の降り積もり


なんの悪意はあらずとも 嘘は想いを汚しゆく


だから、わたしは言の葉を


散らし、わたしを慰める ()のない歌を口ずさみ


こころの海の底深く すべてのきみを眠らせる




夢を描けば、とりどりに 重ねる色の馴染(なじ)まずに


混ぜた絵の具を寝かせれば 色は昨日へ分離する


だから、わたしは筆を置き


こころのきみのデッサンに 重なる色を探しては


想い重ねる重たさに ()けぬ素描(そびょう)をうち捨てる




いくら言葉を失くしても、尽きぬ想いは溢れだし


溢れるきみを、流れくる 言葉で紡ぎ、(うた)()


けれど、明日(あした)()けぬから


失くしたものに気がつかぬ 子どものように邪気(じゃき)のなく


子どものように残酷な こころを望み闇に入る




明日(あした)も嘘をつきながら わたしは独り生きるだけ


想いは嘘に(あら)ざるも 誠とならず枯れるだけ


所詮(しょせん)、わたしは柳の()


折れぬ取り柄の細き枝に きみの花など咲きはせず


記憶のきみが流れゆく こころの岸を風に舞う




嘘と誠の境界(きょうかい)は もはや、わたしの(つい)の場所


嘘と捨てるに哀しすぎ


尽くす誠に事足(ことた)りぬ 想いを、いつも(いだ)きつつ


昨日の悔いと明日(あす)の夢 狭間(はざま)に、いまを立ち尽くし 


わたしは、きみを想うほど いまの「わたし」を生きられぬ





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