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6話
「驚かせてごめん。でも、陽斗の言ってることは本当なんだ」
叶夜は、僕の目を見てそう言った。
「魔法使いってこと?」
「うん」
叶夜の真剣な表情で、嘘ではないことが分かった。
「俺達にはそれぞれ魔法があって、その力を使って人の悩みを解決してるんだ」
叶夜は説明を続ける。
「ちなみに俺は、相手の名前を知るとその人の少し先の未来が見えるんだ」
「少し先の未来……」
僕は叶夜の話を理解しようと、彼と同じ言葉を繰り返す。だが、上手く想像することはできなかった。
「そういえば、君の名前はなんて言うの?」
月凪が僕に聞く。
「分かりません。名前だけじゃなくて、今までの記憶がないんです」
僕は正直に答えた。
「え?」
先程まで笑顔だった月凪の表情が固まる、
「それってもしかして……」
ヒロさんは、確認するかのように叶夜を見た。
「可能性は高いと思う」
叶夜が頷く。空気が重たくなるのが分かった。