その8 悪酔い翔太君
人生の約半分をボスネコとして生きてきた翔太だよ〜。
だんだんと始める時のネタが尽きてきちゃったよ〜。
ま、そんなことは置いといて、と。
今日は、なぜか智奈ちゃんが屋根裏部屋までやって来たんだ。
いたずらの匂いがプンプンするよ。
あと、今日は智奈ちゃん、友達を家に呼んできたみたいなんだけど・・・
その友達、黒マントに黒サングラスという異様な出で立ちなんだ。
嫌な予感がビンビンするよ。
「ふっふっふ、翔太〜、今日は面白いもの持ってきたよ〜」
智奈ちゃんが、いかにも怪しい、いや妖しい袋をジャージの懐から取り出した。
・・・ジャージの懐ってどこさ。
って、そんなことより、あれって間違い無く危険なものだよね。
急いで逃げなくちゃ!
「ネコちゃ〜ん、逃がしませんよ〜☆」
なんかクックックって感じで黒マントが言った。
・・・☆ってなにさ。
「呪術、金縛り〜☆」
『え゛っ!?』
黒マントが変なこと言った瞬間、いきなり僕の体が動かなくなった。
なんだそりゃ!?
ま、まずい、匂いと予感が的中しちゃったみたいだよ。
「よーし、ナイスだカナっち!食らえ翔太、マタタビ攻撃!!」
へぇ〜、カナっていう名前なんだね、あの黒マント。
とか思っていると、智奈ちゃんが持ってた袋から何かの粉を取り出して、僕の口に押し込んできた。
なんだこの粉・・・あれ?
なんか変な気分に・・・
そこで僕の意識はブラックアウトした。
目が覚めるとそこは・・・
不思議の国、ではなくて近くの空き地でした。
この前集会をした、マンション裏の空き地ね。
あれ?僕はなんでこんなところに・・・
『しょ、翔太、元に戻ったんか。』
見ると、そこにタママ君がいた。
『あ、タママ君。なんで僕がこんなところにいるのか知ってる?』
『翔太・・・お前、覚えてへんねんな。』
『兄貴・・・』
トラ吉もいたみたいで、話に入ってきた。
『覚えてないって・・・何を?』
『いや、知らん方がええかもしれん。』
『兄貴があんなことするなんて・・・』
うーん、なんかすごく気になるや。
タママ君とトラ吉には、これ以上話す元気もないみたいなので(ホント、僕はなにをしたんだろう)、とりあえず周りを見てみることにした。
すると、すぐそこにフーちゃんがいた。
『あ、フーちゃん・・・あれ?』
返事が無い。
ただの屍・・・って訳でもなさそう。
息はしてるしね。
それに、なんか顔が赤いよ。
熱でもあるのかなぁ?
・・・それにしても、何回か呼んでみても全然反応が無いや。
よし、耳元で呼んでみようっと。
『フーちゃん』
『ひゃぁぁっ!!』
ササッ!
やっとフーちゃんが反応したよ。
・・・でも、なんでいきなり叫んで僕から離れるの?
『え、あ、あの、翔ちゃん・・・』
『フー、兄貴はもう元に戻ってるぞ。』
『えっ、そうなの?』
『だからさ、元に戻ってるってどういうこと?』
『あ、ホントに戻ってる。』
僕の質問に答えてよ、フーちゃん。
『翔太、なんか変なもん食わんかったか?』
『え、変なもの?う〜ん・・・』
ちょっと記憶を探ってみる。
『あ。』
『兄貴、やっぱり何か変なもの食べたんですか!?』
『うーん、食べたという訳じゃないんだけど、実は・・・』
みんなに、家であったことを話してみる。
・・・三分経過・・・
説明が終わると同時に、トラ吉が質問してきた。
『兄貴、マタタビってどういうものなのか知ってますか?』
『ううん、知らないよ。』
『あのな、翔太。マタタビいうんは・・・』
『は、話さないで!』
ズゴッ!
フーちゃんの一撃がタママに直撃した。
『なんとなく恥ずかしい・・・』
『り、理不尽や・・・グフッ』
『大丈夫か?タママ。』
結局、僕にはなんの説明もないまま、フーちゃんとトラ吉がタママを引きずって帰って行った。
・・・・・・
ところでさ、マタタビってなんなの?
僕は一体何をしたの?
ねぇ、誰か教えてよ!!




