その15 やって来たネコ探し
どうも、久乃 銑泉です。
ここ最近忙しくて、執筆の間隔が開いていました(この一週間なんて全く手を付けていませんでした)が、頑張って元の調子に戻したいと思っています。
まぁ、本当に戻るかどうかは分かりませんが。(オイ
そんなこんなで、今後ともよろしくお願いします。
それでは。
最近雨ばっかりでつまんないなー、なんて一人呟いてる翔太だよ〜。
とはいっても僕はイヌじゃないから、一日でも外に出ないとストレスがたまる、っていうワケじゃないんだ。
え、じゃあなんでつまんないんだ、って?
そりゃ、もちろん・・・
「おーい、翔太ー!いないのかー?」
歩く騒音公害こと、日民智貴がいるからだよ。
これのせいで、屋根裏部屋から出られないんだ。
「雨の日に、あの翔太が外に出てるわけないでしょ。絶対どこかにいるって。」
なんと今日は、歩くイタズラ公害というおまけ付き!
・・・なんで智奈ちゃんまで家にいるのさ。
「今日は学校が創立記念日なのよ〜♪」
・・・なんで聞こえてるのさ。
「次は屋根裏を探すぞー!」
「今回の粉は、智奈スペシャルブレンド!食べさせたらどんな反応するかな・・・?」
に、逃げろー!!
・・・・・・
ふぅ、なんとか逃げきれたかな?
さすがの智奈ちゃんでも、まさかげた箱の陰に隠れているとは思わな・・・
ピンポーン!
・・・なんか、こうなる予感してたんだ。
僕ってこういう時、とことん運が悪いんだよね。
「はーい」
返事をしたのは智奈ちゃん。
テコテコテコ・・・と玄関まで走ってきた。
頼むから横を見ないでよ。
ガチャ
智奈ちゃんが戸を開けると・・・
「崎中興信所です。」
驚いたことに、すごくまともそうな人が立っていた。
イカツいサングラスとブラウンのスーツを着ている、若い(20歳と少しぐらいかな)男の人。
この家にまともそうな人が来るなんて、今世紀最大のビックリだね!
「ええと、興信所の方がこの家に何か用でしょうか?」
ちなみに興信所って、探偵さんの会社なんだって。
この前テレビで言ってたんだ。
「ええと、この家に、翔太さん、という方はいらっしゃるでしょうか?」
「『え??』」
・・・訂正、さっきのは今世紀二番目のビックリでした。
・・・・・・
「うちの翔太はネコですけど・・・」
「ネ、ネコ!?」
そりゃ、探してる人物がネコだったら誰でもビックリするよね。
「ネコというと、今そこで縮こまっているネコですか?」
あちゃ、見つかってたみたい。
「あ、翔太。・・・はい、このネコが翔太です。」
「うーむ・・・(依頼主の間違いか・・・?しかし、連れてこれば一千万円だったからな・・・)そのネコ、うちに譲ってもらえませんかね?」
それは嫌だなぁ。
「うーん、それはダメですね。(だっていい遊び道具がなくなっちゃうもん。)」
それも嫌だなぁ。
「そうですか・・・(くそ、一千万円・・・あきらめてなるか、こうなれば誘拐でも何でもしてやる!)」
あれ?・・・なーんか話がマズい方向にきてるような・・・。
・・・・・・
興信所の人は、智奈ちゃんと少し話した後帰っていった。
まぁ、もう一回来るのは分かってるんだけど・・・
「ところで翔太、こんなところに隠れてたの。」
今はそれよりも大きな問題があるんだよね。
「おとなしく捕まってね〜♪」
捕まってたまるか!
退散!!
「行け、智貴!」
「リョーカイっ!」
なっ、智貴の待ち伏せ!?
『とうっ!』
なんとか智貴の横をすり抜ける。
・・・ネコ一匹捕まえるのに高度な作戦使いすぎだよ!
第一、いつ作戦を立てたのさ!?
「「翔太、待てー!!」」
ギャー!!
・・・・・・
なんか最近、こういうオチが多いような・・・