表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
twno-baby  作者: 花*
8/65

2015.5


2015.5.4

「靴下脱いだら表に返してって言ってるでしょ!」

彼はいつも裏返し。靴下に限らずTシャツもパンツも。

いやむしろ得意?お好み焼きとかパンケーキはお任せ。

そもそも愛情からして裏返しだった。まあそれに気づいたから今ここにいるんだけどね。

私は裏返しのまま靴下を干す。




2015.5.5

「ただいまー。何でうちのベランダこいのぼりはためいてんの?うちの子は女の子のはずだけど」

「あーちゃんがお友達のこいのぼり見て欲しいって」

「で買っちゃう?結構立派だよね」

「買ったのはパパのじじだけど」

「(親父…!)」

「初孫…それは高品質コンタクトレンズ」


※高品質コンタクトレンズ=目に入れ続けてもまっっったく痛くない




2015.5.7

今日は女史の機嫌が悪い。

「だからあ!ここ印鑑もれ!もう!」

些細なことでピリピリ、あ、もしや。

「いま生理中っすか」

殴られた。

「お前勇者だな」

同期がこっそり呟く。

でも一番勇者扱いされたのはこの2年後に女史と結婚したときだ。

結構可愛いとこもあんだけどな


※一度ぐらい勇者の出てくる話を書こうと思ったんだけどコレジャナイ




2015.5.10

「ただい「パパまだおうちはいらないで!あーちゃんとおかいものいくよ!」

「え?何を?」

「きょうははのひ!ママにばらを50ぽんかわないと!いこう!」

「え?母の日ってカーネーションだよね普通」

「え?ママはばらっていってた」

「ママが間違「ばらをかいにいく!」




2015.5.11

片思い中の彼の部屋のトイレを借りた。

で、便座が。下りている。

うちの父や兄は上げっ放しなんだけど。もしかして彼女持ち?

何気に尋ねてみたら彼は顔を赤くして、汚れるから座ってやれって実家で言われててついその癖が…と恥ずかしそうに言った。よし、片思いまだ継続します




2015.5.14

「熱っ」

紅茶を飲もうとして小さく叫び舌を出す。「私、猫舌なの」

「そもそも猫舌というものは存在しないよ。要は舌の使い方の問題なんだ。舌の先は熱を感じやすいから舌先を丸めて飲み込めばいいのであって…」

理系オトコにあざとく可愛さアピールしようとした私が馬鹿だった。


※毎月14日はtwnovelの日。5月のお題は「熱」でした




2015.5.17

「パジャマ裏返し」初のお泊りで彼が笑って指摘した。

しまったつい癖で!動揺した私に彼はただのうっかりじゃないと察して理由を問う。えっと、裏返しに着て寝ると好きな人の夢が見られるの…。顔を赤くして話すと、もう夢じゃなくていいでしょ、とパジャマを脱がされた。ぎゃあ!




2015.5.18

“プレゼントはいいから面と向かって言ってほしいな”

簡単だと思うだろう。が無口且つ照れ屋な僕には高い壁だ。


当日朝、窓から校門が見える4Fの廊下で彼女を待つ。

来た。僕はスマホを手に取る。「上見て」距離がある上にスマホ越しだが、

「誕生日おめでとう。すきだよ」


※なろう等でご活躍のsmrさんのお誕生日に寄せて。




2015.5.23

水色のレターセットを選んで深呼吸。レジへ行く。

部屋の机でそれを広げて深呼吸。ペンを取る。

宛先を書き封をして深呼吸。切手を貼る。

家から250m先のポストの前で深呼吸。投函する、直前で。

メールを送る。すき。

手間暇かけたけどやっぱり届くまで待ってられないや


※5(こい)23(ふみ)…ラブレターの日ということで




2015.5.26

今時珍しい社員旅行、ひと風呂浴びてきたら浴衣姿の女性陣と遭遇した。「おっ浴衣色っぽいね」「サービスショットでーす」先頭の女子と軽口叩いてたら「それだと死に装束ですよ」と後ろの彼女。「本当だ左前!」「ええっ」普段無表情の彼女が笑った。これこそ正にサービスショット。




2015.5.28

彼女はいつも髪を頭のてっぺんで丸く団子にしていた。俺はそれを上から叩いたり引っ張ったり、「ヤメロー!」と言われじゃれ合う程度の仲。

だから知らなかったんだ。

俺のボタンが団子に引っかかって彼女が髪を解いたとき。

たかが髪型ひとつで恋に落ちる自分のチョロさを。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ