2018.1
「高尾山の山頂でご来光拝もう!」と彼。
張り切って出かけたけどケーブルカーは長蛇の列、参道を登るも頂上は入山規制、途中の展望台に佇むが寒さに凍え激混み変わらず、出てきた太陽は木の陰だった。#twnovel
「なんか、ごめん」
すっかりしょげた彼に笑う私。
なんで謝るの?めっちゃ楽しかったよ!
21:38 - 2018年1月1日
お正月。学校の裏庭に住みついた猫が心配で様子を見にいくと、そこには同級生の彼の姿が。猫に何やらあげている。
「なます食うか?」
いや食わんだろ。
「昆布巻は?黒豆は?」
おせちの余り持ってきたな。
「贅沢だなぁサチは」
え?
猫を優しく撫でる彼。
…私の名前も幸なのですが。#twnovel
22:26 - 2018年1月3日
仕事始め。顔を合わせた同僚が「あれお前太った?」
貴様ァ!
「どーせ実家で上げ膳据え膳の食っちゃ寝食っちゃ寝生活で姪っ子に彼氏いないでしょとか親族に結婚しないのかとか弟に老けたとか言われてきたわよ!」
「じゃあ来年は俺が一緒に行ってやるよ」
それで大体解決だろ、と言われ私は。#twnovel
23:51 - 2018年1月4日
年末年始も仕事だった。もう普通の正月の過ごし方も忘れてしまった。付き合い始めたばかりの彼女もこれではいつ愛想を尽かされるか…
「おかえりお疲れー。明日から連休でしょ?実家からおせち貰ってきたよ」
私も実家でゆっくり親孝行できたよ。ありがとね。
この笑顔。絶対手放したくない。#twnovel
18:35 - 2018年1月5日
「はいえっちゃん、お年玉」
「ありがとう、おばあちゃん」
「え?なぁに?」
「あ・り・が・と・う!」
「あぁはいはい、どういたしまして」
にっこり笑うおばあちゃんに私は買ってきたばかりの暖かい膝掛けをかけた。
毎年毎年必ずお年玉をくれるおばあちゃん。
私もう30になるんだけどね。#twnovel
17:56 - 2018年1月7日 5:56
久々に地元に帰って成人式に参加した。
「おっチョビじゃん久しぶりー!」
「あっオニギリ!うぇーい!」
「ゴリラー!!」
野郎どもは変わりなくすぐわかった。がしかし女子がさっぱりわからない。
そんな中、
「あっまゆげ!」
「茉由子だよ!!」
変わらないおかっぱに安心する。ただいま。#twnovel
14:24 - 2018年1月8日
彼女の部屋のキッチンで見つけたモノ。
「…」
何故ここに丸底フラスコがあるのだろうか。君の居場所は化学室ではないのか?え、俺何か飲まされてる?だからあんな夜な夜な… #twnvday
「ばか。調味料混ぜるのに結構いーんだよ。研究室から拝借したの!」
とりあえず変なものは飲まされてないらしい。
22:16 - 2018年1月14日
※毎月14日はツイノベデー。今月のお題は【丸】でした
「東京の人って雪道歩くの下手だよね」
差し出した手が震えているのは私の見事な転びっぷりに笑っているからだ。
「東京の人って言い方やめて」
むっとして手を握ると彼はごめんごめんと引っ張った。
もう東京の人じゃないの。貴方の居るところに来たの。いずれ雪道歩きのプロになるんだから!#twnovel
17:18 - 2018年1月22日
東京は大雪らしい。彼女は転んでないだろうか。いつだかの雪の日、生まれたての子鹿のように歩いていたのを思い出して笑う。
ついてきてくれとは言えなかった。都会を離れこんな北国に。でもこんな日はあの頃のことを思い出す。
「痛っ」
ほら空耳まで聞こえる。
「手を貸してよ!」
重症だ。#twnovel
23:00 - 2018年1月22日