2017.11
※↓最初の2篇は先月の最後のお話から繋がっています
「モモちゃん、おはよう!」
早朝の犬の散歩。彼が笑顔で声をかける。
「え、モモって」
「あ、ごめん。この前お兄さんが君のことそう呼んでたから…馴れ馴れしかったかな」
あー…。
「あの、全然いいです大丈夫です」
「ならよかった」
それが犬の名前なんだけど…まいっか…#twnovel
18:54 - 2017年11月2日
「モモ、俺本屋行ってるわ」
街で偶然友人と会って立ち話。彼が気を遣ってくれたのに頷く。
彼女が奇妙な顔をした。
「モモ?あんたの名前全然かすってないじゃん」
そう、本名に全くかすりもしないその呼び名。
でも気に入ってる。彼しか呼ばない、今はいない私の愛犬の名前を。#twnovel
19:01 - 2017年11月2日
私はお喋りだ。自覚はある。もし『人生での喋る量』が一定ならばとっくに死んでいてきっと今は4度目ぐらいの人生だろう。
だから
「あのコ煩いよね」
なんて陰口聞くことも…
#twnovel
それでも自分を嫌にならずにすむのは
「俺が無口だから丁度いい」
そう言ってくれる彼がいるから。
22:40 - 2017年11月2日
雨に降られ私の部屋に避難した。外の洗濯物も全滅、彼に貸せるのはGパンのみ。履けるかな?履けた。oh…
「体型がコンプレックスだったけど彼女の服を着れるってのも案外いいね」
さて、ボーイフレンドデニムならぬガールフレンドデニムを履いて、ブルーレイでも借りに行こうか。#twnovel
19:24 - 2017年11月6日
「今日何の日か知ってる?」
ポッキーをさり気に持ちつつ聞いてみる。
「やだ、もちろん知ってるよ」
彼女はポッキーを奪いさっさと開封する。え、やる気満々?とドキドキ。#twnovel
そして彼女は徐にポッキーを3本とり出すと机の上に+-の形に並べた。
「電池の日でしょ!」#電池の日
22:57 - 2017年11月11日
「今日何の日か知ってる?」
ポッキーをさり気に持ちつつ聞いてみる。
「知ってるに決まってるだろ」
彼はポッキーを奪いさっさと開封する。そしてぼりぼり食べ始めた。ぼりぼりぼりぼり… #twnovel
全部食べてから彼は言った。
「サッカーの日だろ!」
ポッキー返せ。#サッカーの日
22:58 - 2017年11月11日
「今日は何の日?」
彼にさりげに聞いてみる。
「電池の日」
「そうなの?」
「サッカーの日」
「成程イレブンで」
「麺の日」
「あー麺に見立てて」
「配線器具の日」
「どゆこと?」
「チーズの日」
「スマホ見てるでしょ!!」
「ポッキーの日だろ」
知ってる、と彼は私にキスをした。#ポッキーの日
22:59 - 2017年11月11日
“かるた愛好会へようこそ!”
百人一首漫画に憧れて入ったはずなのに、そこはあいうえお46札のほうで。
「あー騙された騙された!」
「嫌ならやめてくれて結構」
「嘘だ本当はやめてほしくないくせに」
「遠慮せずどうぞ」
「お…お…オチが浮かばなーい!」
でも結構楽しい。#twnvday
23:30 - 2017年11月14日
※毎月14日はツイノベデー。今月のお題は【カード】でした。(オチが浮かばなかった…)
髪、また伸ばしてくれないか。彼が言った。
彼が好きだった長い髪は3年前にばっさり切った。
「家は弟が継ぐ。時間がかかってごめん。また、髪伸ばしてくれないか」
嫌、と答えた。私短いの気に入ってるの。
彼は暫し呆気にとられ、そうだな、凄く似合ってる、と言った。
変わる。私も、彼も。#twnovel
20:51 - 2017年11月16日
失恋した。先輩。大好きだったのに。
「高校生の野郎のどこがいいのか理解不能だね。大抵の奴らは下半身に支配されてるしママに飯作ってもらって洗濯してもらって金銭的にもパパに頼ってどーしよーもねえじゃん。さっさと忘れた方がいい」
そう慰めてくれた先生。
に惚れた私も、たいがいだ。#twnovel
0:42 - 2017年11月17日
特にこれといってドラマチックなことがあったわけでもない。#twnovel
普通に出会って好意を抱き合って付き合いだして。
浮気や別れの危機もなく山も谷もなく。
いや、まあちょっとした喧嘩はしたか?
結婚して早幾年、そんな平々凡々の日々の、なんと幸せで素晴らしいことか。#いい夫婦の日
8:26 - 2017年11月22日