2016.12
初デートは映画にした。観たあとマツクで感想を言い合えば話題ももつ!#twnovel
当日、映画が終わって席を立ちながら彼女が笑う。
「よく寝てたねえ」
いや緊張の余り身動きできなかっただけなんだ。内容も全く頭に入ってない。さて、とりあえずマツクでの話題はどうしようか。#映画の日
2016年12月1日 17:51
その子がふり回していたのはどこかで拾った木の枝。
「ヘンなの。私のは大阪で買った本物だもん」
「金だせば買えて、しかも同じのもってるやついっぱいいるだろ。おれのは世界でひとつしかない」
そしたらもう私はその杖がうらやましくって。
それからは、放課後2人で杖さがし。#twnovel
2016年12月2日 23:02
※ハリーポッターが地上波でやっていたので
4つならんだブランコに全員乗る。一番遠くまでくつをとばしたヤツがあの子のとっておきの外国せいのアメをもらえる。ほしいのは外国せいのアメか『あの子の』アメか。#twnovel
やった!オレが一番遠い!
─だけど、アメをもらえたのは後ろにとばしてベソかいたオレの弟だった。なんでだよ!
2016年12月4日 22:52
お喋りな彼女は自身の話も多い。社食で話してるだけで色々なことを知った。
実家暮らしで家族は両親と弟、飼い猫の名前はユユで、好きな食べ物は唐揚げ、嫌いなのは納豆。中高と漫研部で今は深夜のアニメに夢中。猫舌。#twnovel
けど一番知りたいことはわからない。僕のこと、どう思ってる?
2016年12月8日 21:52
忘年会恒例のプレゼント交換、予算は1000円。これが意外に好評でここ数年続いている。
そしていま私の手元には高級サロンのシャンプー。シャンプーのみ。え、どうすんのこれ。
「もしかしてお前シャンプー?」
隣の男の手にはリンス。
「じゃ2人で使うかー」
作為を感じる。#twnovel
2016年12月10日 15:32
「グラム10円安い肉を求めて5km先のスーパーへ行く女をどう思う?」
「アホだと思う」
駄目だ。こいつは駄目だ。理想の夫候補から外そう。
「俺稼ぎまくってそういうのしなくていいようにするし」
…駄目、か?いやでも価値観が…
「まあアホな女の子好きだけどね」
陥落。#twnovel
2016年12月12日 19:57
あのね、ちーちゃんね、うまれるまえにたまごをえらぶのさんねんかかったの。そいでこれがいいってママのたまごにはいってうまれてきたんだよ。
でもそのあいだにね、にーにがさきにママのたまごにえいってはいっちゃったんだよ。ほんとはちーちゃんがおねえさんのはずだったのに。#twnvday
2016年12月14日 20:29
↓
寝る前に娘がそんな話をする。言われてみれば娘はいつも慎重に行動し、年子の兄は何も考えずに突進する。
娘の作り話かもしれない。というかそうだろう。
いやでもきっと2人は選んでここに来てくれた。だから私はこう言うしかないのだ。
「パパとママのところに生まれてきてくれてありがとう」と。
2016年12月14日 20:30
※毎月14日はツイノベデー。今月のお題は『生まれる』でした
ブラックコーヒーは彼の前、カフェオレは私の前、
カツカレーは彼の前、野菜カレーは私の前、
ところてんは彼の前、あんみつは私の前、
生中は彼の前、杏露酒は私の前。
…ねえ、固定概念に囚われ過ぎじゃない?
ぜーんぶ反対なんだけど。
それでも私と彼は、愛し合ってる。#twnovel
2016年12月16日 22:20
「とうきょうタワーきれい」
「(そろそろ20時だな)あーちゃん見てて!パパが魔法でタワーの色を変えるよ!それーっ」
「えっ」
「ほら見てあーちゃんタワーが七色に!」
「やだあ!あーちゃんオレンジがよかった!もどして!」
「えっ」
「まほうで!はやく!うわああああん」#あーちゃん
2016年12月17日 20:40
※タワーの色が戻るのは2時間後です…
24日結婚式らしいけどあんたどうする、と母が言った。約束があるからと断ったら後日当の従姉から二次会だけでもダメ?と連絡がきた。彼女と約束があるんだ、と言えばイブだもんねごめんねと素直に引き下がった。#twnovel
彼女なんていない。誰が出れると言うんだ、好きな女の結婚式なんて。
2016年12月24日 23:51
イブなのにバイトに来るヤツ彼女ナシ(詠み人知らず)#twnovel
彼もバイトのシフトを入れてたから私も入れた。イブにバイト?と友達は呆れるけどお金も稼げて好きな人と過ごせる、何が悪い。
彼女、やっぱいないのかな。今日は何だか彼元気がない気がする。バイト上がりに誘ってみようか。
2016年12月25日 00:00
ニセモノ彼氏役って何だソレ。
曰く、言い寄られて困った挙句彼氏がいるとでっち上げた、と。じゃあ会わせてよってことで、俺に彼氏役。何だソレ。
彼女の首に唇を寄せる。#twnovel
「それ見せりゃ一発だろ」
真っ赤な顔で首を押さえる彼女に関心無いフリして本に目を戻した。ざまあみろ
2016年12月26日 19:51
「高校生のときにね、いつか年越ししたい場所ベスト3てのを友達と言ってて」
「へえ。どこ」
「夢の国とスキー場と紅白の会場!」
「で?行ったの?」
結局どれも行ってない。けどそれより最高の場所があるってこと当時は知らなかったんだ。
彼の部屋で2人きり。これサイコー。#twnovel
2016年12月30日 12:03
今年1年、140字の小さなお話にお付き合いくださりありがとうございました!
来年からは月ごとの投稿はしないかもしれませんが(なんといってもネタ切れしてきた感が…)それでもぼちぼち続けていきたいと思ってます