2015.12
いい汗かいた風呂あがり、Tシャツ短パンで冷蔵庫からビール出して一息飲み。いや最高。楽園だね!
「何この暑さ!30℃!?バカじゃないの!?確かに12月から暖房つけていいって言ったけど設定温度は20℃って言ったでしょ!寒いなら重ね着して!」
楽園は遠い。
2015年12月1日 23:20
彼が聴く音楽、出かける場所、好きな映画。その量は膨大で、私は全部に付き合わされる。彼の腕に囲われて今日も部屋でDVD鑑賞。何でいちいち付き合わせるのと問うたら「思い出上書き中」。何の思い出に上書きしてるのか気になるけど、でも大事なのは今。付き合いましょうとことん。
2015年12月2日 22:51
さむい朝。はく息が白い。「おれの頭のてっぺんおして!」そういわれておすと、じゃー!と言いながら白い息をはき出し「ポットのまね!」とわらった。
「おはよ…さむ」彼が起きてきてお湯沸いてる?と私の肩に顎を乗せる。頭のてっぺんを押そうとしたら、笑ってよけた。冬の思い出。
2015年12月3日 17:57
放課後並んで歩く帰り道、私たちの前の影ぼうしふたつは冬の訪れですっかり長い。 付き合って8ヶ月、相変わらず手も繋いでません!もう私から繋ぐ!よぅーしっ
「手、繋いでいい?」
「ん」
出された手は。
─手袋越しに繋ぐ手と手。
直の触れ合いは春に期待です。もぉっ!!
2015年12月6日 22:04
※7/13のツイノベの続きだったりします
放課後の教室は寒い。日直日誌を書きつつ「さみー」と首をすくめると相方の彼女が「髪短いしね」と言った。そういう彼女は背までのさらさらロング。
「長いとやっぱ温かいの?」訊くと、試してみる?と彼女が背に回る。
え。
彼女の髪がくるりと首に回りいい匂いが一気に鼻に。→
2015年12月7日 23:46
→「どう?」
髪を首に巻き付けられて、いやこれ傍からみたら確実にホラーだと思うんだけど、でも今は、背中にぴたりと彼女がひっついて。
「う、うん、あああああったかい」
「でしょ」
というか、あついです。全身が。
2015年12月7日 23:47
※見方によってはホラー。翌日級友ダンスィたちに「昨日さだこに髪の毛で首しめられてなかったか!」と心配されたり。
トラックをぐるぐるぐる。持久走きらい。
「よっ」
また抜かされた。周回遅れってやつ。
抜かす度に頭叩くのやめてほしい。もう何回叩かれたっけ?
そしたらあいつ、本番の校内大会で見事1位。
「お前のおかげ!」と今度は頭をなでられた。
…ほんと、そーゆーのやめてほしい。
2015年12月8日 08:39
トラックぐるぐる持久走。前に丸い頭が見える。暫く眺めてからペースを上げて手を伸ばす。
「よっ」
答える気力もないのか上目で睨む彼女。パワー頂きました!また1周してくるから待ってろよ。
で、そんな気なかったのに結果1位。でも彼女のおかげだから俺はまた彼女の元へ走る。
2015年12月9日 09:03
班学習の集まりにお菓子を持ち寄ったら、ポテチやチョコに混ざって明らかに違う感じのが2種。ミックスゼリーと、甘納豆だ。
ミックスゼリーは私。おばあちゃん子なんでね。
じゃあ甘納豆は?
「俺」
もしかしておばあちゃん子?
「いや、じいちゃん子だ」
よしっ付き合おう!
2015年12月11日 23:50
↓
「じゃあしるこサンドは?」
「好きだね。あと純露」
「あれ紅茶味もおいしいよね!」
「ブルボンのシリーズもいいな。ルマンドはぽろぽろするのが難点だけど」
「何気に『ホワイトロリータ』って名前ちょっとアレだよね…」
「意識するな。美味いんだから堂々と言え。そして食え」
「さすが!」
2015年12月11日 23:54
待ち合わせに現れた彼女は赤いダッフルコートを着ていた。季節柄「サンタクロースみたいでしょ」と彼女は屈託なく笑うけれど、自分にはグリムだかイソップだかの例の童話の主人公に見える。奇しくもこっちのダウンジャケットは灰褐色。まあこれはあれだよな、みなまで言わないけど。
2015年12月13日 23:49
キレイだけど寂しそう、と友達に言われたのはオレンジいっぱいで描いた空の絵。夕暮れの空に見えたのかな。確かに放課後窓際で描いていたけど。
「俺この絵好き」
展示された無題の絵を見てそう言ったのは彼。
「これ朝焼けの絵だろ」
そう、私も好きなの。このオレンジ色の朝が。
2015年12月14日 21:04
夜になって今日という日の幕が下りる。けれど目を閉じた彼の幕はここから上がる。勇者となった彼は、布団の波にもまれながらパパを蹴っ飛ばしむにゃっと声をあげ、時にはママに泣いて擦り寄る。目は閉じられたまま。散々夜と戦って、さあ、そろそろ戻ってくる時間ですよ。
おはよう。
2015年12月14日 21:04
※毎月14日のツイノベデー、今月のお題は「暁」でした
毎日競争してた。漢テス、算テス、50mにクイズから給食早食いまで。勝って負けて引き分けて。2学期の成績は◎が一つ少なくて、負け。
*
「冬休みにお引っ越ししました」
始業式の朝、先生が言った。
勝ち逃げなんてずるい!ひきょう!
そう泣く理由は。実は好きだったのだと。
2015年12月15日 20:59
「初恋がお兄さんの彼女なんてベタねえ」
「男ばっかの家にいい匂いのキレイな人が現れればそりゃさ」
二人の話を何とはなしに聞いている。
「あ、もしかしてアンタも?」彼女が俺に振り向く。
確かに初恋は兄の彼女だ。但し歳の離れた兄の彼女じゃなくて、いま目の前にいる双子の兄の彼女だけど。
2015年12月17日 07:18
仲良く前を歩く三人を見る。双子の彼らとその幼馴染という彼女。
私は腐女子だから、彼らを見て“近親・同性に悩む双子とその片割れに片思いする彼女!”とか妄想して胸きゅんしてたんだけど、最近気づいてしまった。弟の方がいつも彼女を見てることに。どうしたのかな私。胸が痛い。
2015年12月17日 07:18
付き合って初めての冬。泊りに来た彼女の風呂上がりはキャミにスパッツ姿で色っぽい。と思ってたらその上に保温性のTシャツを2枚着て、更にフリースの上下。冷え性なの…と言う彼女に、暖房温度上げるよ、後で剥くの大変だし、と言うとほかほかの彼女の頬はますますピンクになった。
2015年12月18日 22:07
※7/22のツイノベのカップルの冬。相変わらず彼さりげにエロい
お前好きな子いんの、と10歳離れた兄に聞かれ、まあね、と答えた。どんな子、と問うので、可愛くてみんなに人気がある、と返した。お前ガキだね、と嗤うので、何でだよ、と怒った。
その子の良さを自分だけがわかってたりするのがいいんじゃないか。
兄はかっこいいな、と思った。
2015年12月19日 22:08
「ねえパパ、けんちゃんがサンタさんはパパだってゆうんだよ」
「えっ(;・`ω・´)」
「パパ、サンタさんなの?」
「ち、違うよ」
「じゃあパパはサンタさんじゃないけどけんちゃんのパパはサンタさんなんだ!けんちゃんのパパすごい!けんちゃんちのこになりたい!」
「ええっ」
2015年12月21日 08:08
「冬至は『ん』がふたつ付くものを食べると元気になるんだって」
「『ん』がふたつ?」
「例えばなんきんとか、蓮根、人参…」
「お前すっごく大事なものを忘れてるぞ」
「え?」
「俺の」「下ネタ言ったらこの包丁でちょん切って家から追い出すから」
「サーセンした」
2015年12月22日 21:26
今日は夜がいちばん早くきていちばん遅くまでいる日。暗いのはきらい。そしたらママが、今日は太陽の誕生日なの。だからすこーしお休みしてみんなで誕生日のお祝いしているのよ、と言った。みんなって誰だろう?考えているうちに眠くなった。むにゃむにゃ太陽さんお誕生日おめでとう…
2015年12月22日 22:24
「ただいまー。お、あーちゃん何してるの」
「パパにねんがじょうかいてるの!」
「年賀状くれるの?嬉しいなあ(●´ω`●)」
「ほらこれかいたの」
「うわっすっごい上手!あーちゃん天才!ママ見て!」
「ほんとだーパパそっくり」
「え…サルじゃないのこれ」
「パパだよ!」
2015年12月23日 20:28
私は知ってしまった。サンタクロースが実はパパだってことを。だって見ちゃったの、パパがねむってる(フリをしてる)私のベッドのそばにプレゼントをおいたとこ。なんてこと!パパがサンタだったなんて!
パパすごい!これからみんなのとこにも行くんでしょう?お仕事がんばってね!
2015年12月24日 21:48
僕は知ってしまった。実はパパがサンタってことを。だって見たんだパパが僕のベッドにそっとプレゼントを置くのを。なんてことだ!パパがサンタなんて!
僕はガバッと起きて、びっくりしてるパパに、いやサンタに弟子入りを頼んだ。サンタは笑って「大人になったらね」と小指を出した
2015年12月24日 21:49
私は見てしまった。ママが私のまくらもとにプレゼントを置くとこを。サンタは実はママだったのだ!
世に出回ってる姿はつけひげで、衣装はバレるから着てないのね。トナカイは置いてきてて次に行くのは隣のあきちゃんちか。あ、私のプレゼント追加して!
「いやごめん違うから」
2015年12月24日 21:51
※“サンタは実は”三部作。ここは姉・弟(兄?)・妹という3きょうだいで、パパが下二人、ママが長女を担当したもよう
そういえば、ジャンルをこっそり『恋愛』→『文学』へ変更しております…
(童話風味のものとかも増えてきたので)
今年1年おつきあいくださいましてありがとうございました!よいお年を!