…はい?
ちょうど一年前。
俺の親友はこの世から消えた。
理由は一家心中…最悪だった。
なのに…。…なのに…………なのに…っ。
「なんでおめぇが居んだよ椿ぃぃぃぃ!!!!!!」
「えっ!!ダメなのか!?」
こいつは匠馬椿。
一年前一家心中をした一人娘の俺の親友だ。
「えっ!!ダメなのか!?…って…ダメに決まってんだろっ。俺の部屋から出てけ!!」
相手が女にも関わらず自らの拳を椿に持っていく。
「痛あああああああ!!!!!?」
声をあげたのは拳を壁に打ち付けた俺、健全な高校一年の高津雷馬だった。
何度同じことをしただろう…。
死んだはずの椿を殴ろうとしては拳が身体をすり抜け壁に激突するのだ。……今日は日曜日で午前の10時に目が覚め、ベッドから降りると綺麗な黒髪を胸まで伸ばし、床に寝転び漫画を読む椿が居た。ただいま10時半…あれから二人でずっと話している。
…椿は…あれなのか。幽霊とかゆう類い…なのだろうか。今更すぎるとか言わないでくださいそこの貴方!!何度も考えたんだってば!!
「…高津大丈夫か?悪気とかないんだけど…一応お花そなえといてあげるぞ!」
足元を見ると百合の花が可愛らしげに落ちていた。
「…おいこら…俺に死ねと言いたいのか…もしくわ病気か」
「滅相もない!!高津が病気になったら私の役目が果たせないのだ!」
これだ。さっきから何故現れたのかと聞いても役目を果たすため…としか言わない。
その役目とやら…気になる。だが聞いちゃ答えてくれない気がすr…。
「んでね、その役目ってゆうのがさ~…」
「ブッフォォォォォ!?…ゴホッ…ゴホッ…!!!」
「やだ汚っ…不潔!!」
あっさりわけありそうな役目を伝えようとした!?
「わ…悪い…。…で、その役目ってのは?」
「……………パートナーと…さまよう霊達を消し去ること」
椿は真顔でりんとした黒目を俺にむけていた。
「……………はい?」