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屋上

里釘の首に激痛が走る。しかし里釘は五月雨に悟られぬようヘラヘラと笑う。実際はもう泣き出したいくらいに痛い。

「おい!里釘くん!やめろっ!死ぬぞ」

未だにバカなことを喚く五月雨。

「死ぬんだよ!今からな!」

カッターの刃を余計に深く切り込ませる。

血が飛び散る。血は絶え間無く流れ続ける。

五月雨もただ、茫然と里釘を見るだけだった。


里釘は笑っていた。これは本当の笑い。無理矢理作ってなんかない。無意識。

刃を更に切り込ませる。

「う、うぅ、はぁ、はぁ…」

笑みが無意識に洩れてしまう。

快感。

それだけ。

痛みが…傷みが、快感に変わる。

気持ちよくて…気持ちよくて…堪らない。

今までに味わったことのない。快感。


今までの痛み、苦しみ、悲しみ、不幸、絶望を全て忘れる程の快感。

死ぬときはここまで気持ちよくて…死ぬのなんか…苦しくない!


「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」


里釘は深く深く深く切り込ませる。

血が飛び散る。

壊れたように快感に浸かる。



「やめてくれ…里釘くん」


里釘は笑っていた。

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