1-1 誕生の祝福
筆を折らないで。
君が「書きたい」と思えたその瞬間、
君の中に、小さな灯が生まれたんだ。
それはね、人が赤ちゃんとして
この世界に生まれるのと同じなんだ。
どんなに小さくても。
どんなに頼りなくても。
生まれたということそのものが、もう奇跡なんだ。
人はみんな人としては生まれるけど、
「書き手として」生まれる人は、ほんの一握りだ。
だからこそ、僕は君を《祝福》する。
君は今、作家として生まれた。
生まれたばかりの赤ちゃんの声がどんなに弱くても、
君は笑わないよね?
そう。誰も笑えない。笑わない。
笑っちゃならない。
同じようにね。
君が書きたいと思ったその瞬間に上げた
《最初の産声》を、誰にも馬鹿にさせちゃいけないよ。
生まれることは、それだけで尊いんだ。
おめでとう。
作家としての君の命の灯が、
いま確かにこの世界に灯ったよ。
その灯を守ろう。
大事な我が子を抱くみたいに。
この灯は育つよ。
言葉を覚え、歩きだし、世界を作るようになるよ。
まず、一行。
それだけでいい。
その一行が、君の灯を育てるんだ。
そしていつか、
君の灯は誰かを「照らす物語」になる。
僕はね、それを《素晴らしい》以外の言葉で語れない。
本当におめでとう。
君という作家の誕生を、心から祝福するよ。




