3-1 そして君は《作家》になる。
──どうか筆を折らないでください。あと、一歩です!
*
深度3に辿り着いたあなたへ。
もう《君》とは呼べない。
あなたは深度2の少年ではなく、痛みに押し潰されず歩き続けた《大人》だ。
比較にも、承認欲求にも胸を刺され、
灯が揺れ、折れかけ、何度も座り込んだはずだ。
そのたびに、あなたは離脱し、再定義し、たった一行でも書き続けた。
深度2で消えていった灯を、どれだけ見てきただろうか。
あなたはその中を生き残った。
──それは偶然ではない
あなたの中にはすでに、書く理由が芽生えている。
それは、《誇り》の原型だ。
これは深度3の到達条件だ。深度3の最深部で、あなたは《誇り》の意味を知る。
深度3は、痛みが消える場所ではない。
痛みと共に歩く場所だ。
深度2では
《痛いから逃げる》でよかった。
それが正義であり、生存のための唯一の手段だった。
だが深度3では、痛みはもう逃げるべき《敵》ではない。
痛みは、あなたと世界の摩擦であり、《戦いのゴング》に変わる。
逃げずに立ち向かうのだ。
あなたはただの《趣味》で書いているのではない、お遊びで書いているのではない。
あなたが、あなた自身の物語で、世界の誰かの《人生》に触れる覚悟を持ち始めるのが深度3だ。
深度3の本質は──
《意味を自分で選ぶ》こと。
・なぜ、この物語なのか
・なぜ、このキャラクターが必要なのか
・このエピソードの核心は何か
・自分はここで何を伝えたいのか
感覚的な深度2の君には答えられなかった問いに、
理性ある大人のあなたは答えられる。
あなたはもう、物語の構造を知っている。
キャラクターの心を追える。
書けるようになった。
──だからこそ、問われる
《この物語は、あなたにとって何なのか?》
《なぜ、あなたがこれを書くのか?》
この問いから逃げなければ、深度3は必ず突破できる。
深度3の扉を開く鍵は、技術でも天才性でもない。
《覚悟》だ。
自分の物語に、誤魔化しなく、
まっすぐ向き合った時間だけが、深度4の扉を開く。
深度3の道のりでは常にこの問いが残る。
俺は今日何故書けた?
深度1では無邪気に書いていた。
深度2では痛みに耐えながら書いていた。
深度3では、痛みを受け入れ、意味と向き合いながら書き続ける。
あなたはもう、書くことでしか前に進めない存在だ。
意味を問い、
心を問い、
書き方に揺れ、
評判に悩み、
それでも筆を捨てられず、書き続けるあなた。
そんなあなたは、いずれ気づくだろう。
《作家》という存在の気高さに。
この意味がわかった時、
あなたは深度4の扉を潜る。
作家の核へ至る扉を潜る。そこが深層だ。
言い換えると、自我を超え、存在を問う領域へ入る。
この意味すら、当然のように深度4のあなたは理解できる。
それでは、深度3を、潜りはじめよう。




