1ー《卒業試験》
──深度1から深度2へ進む《卒業試験》
深度1を終えた君へ。
ここまで小さな、でも確かに生きている『書きたい』という灯を守り、
抱きしめ、泣き声に耳を澄ませてきた君へ。
これが卒業試験だよ。
深度2へ行く資格は、
努力量でも
才能でも
継続日数でも
作品の完成数でもない。
ただひとつだけだ。
《君は、灯を大切にできたか》
これだけだ。
これ以外に、深度2を開く鍵は存在しない。
深度2で必要なのは、強さでも、技術でも、胆力でもない。
「書けない日にも、《灯》を見捨てなかった」
その経験だけだ。
これが深度1の《卒業条件》であり、深度2の扉の《入場資格》だ。
■卒業試験の内容は、驚くほどシンプルだ
君に問いたいのは、一つだけだ。
《書けなくても、灯に触れた日が一度でもあったか?》
ノートを開いた
一行だけ書いた
好きな言葉をメモした
嫌な気持ちに意識を向けた
灯に「今日は休もう」と語りかけた
どれでもいい。
書くじゃなくていい。
書けなくても《君の灯》を大切にできたかどうか。
深度1は
灯の誕生
灯の泣き声
灯の安息
灯の回復
灯の保護
灯の恐れ
これらすべてを知る章だ。
だから卒業条件はこうなる。
■《灯の大切に扱った経験が一度でもあれば、君は深度1を卒業できる》
もし一度でも
灯を怖がらせなかった日があるなら、
もし一度でも
灯の声に耳を澄ませた日があるなら、
もし一度でも
灯を抱えて休ませた日があるなら、
君は深度1を終えた作家だ。
君は他人や見栄や賞賛のために書いたんじゃない。
自分の灯のため《だけ》に書いたんだ。
それはね、君が本当の創作者になったってことなんだよ。
簡単に、思えるだろう?
でもね、違うんだ。これはとても難しいことなんだ。
今のWEB創作環境を考えると、奇跡的なことといってもいい。
今は分からなくても、すぐにわかるよ。
周囲を見て気づくよ。
自分の書きたいを大切にして、好みに、嫌に、耳を澄ませることが、作家という創作者をどれだけ守るのかを。
灯を見失い、「書きたい」を粗末に扱った作家が、深度2,3で圧壊し、消えていく様を。
だから、深度1でそれができたなら、もう十分だ。
■深度2の扉の先はこんな場所だ
深度2は《痛い》だ。
外の視線
批判
承認欲求
ジャンルの迷い
うまく書けない痛み
アイデンティティの揺らぎ
自分なんて──の絶望の淵
ここで灯を守るには《灯を大切にする》という意志が絶対に必要だ。
技術はなくていい。
才能もなくていい。
文章力なんてまだ必要ない。
必要なのはただひとつ。
《自分の灯を大切に守りたい》という気持ち。
この気持ちを持てた人だけが、深度2を進み、圧壊せずに潜り抜けることができる。
■深度1を卒業する君へ
君が続かなかった日も、
君が怖かった日も、
君が嫌になった日も、
それでも灯のそばにいた日がある。
それなら──
君は深度1を卒業だ。
おめでとう。
君には深度2へ潜る権利がある。
次の深度で、君を待つ。




