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大公女様誘拐される

フロレンティーヌ・エミリエです。

挿絵(By みてみん)

その日は宮殿で夜会があり、隣国のアファルキア公国の大公夫妻がいらっしゃるので両親は夕方に屋敷を出発しました。


二人お家で留守番です。


「今夜は月がなくて本当に闇夜ね」


早めに寝かしつけましょう。

女中頭が女中達に指示しましたでもその中でアメリがソワソワしているの。


「アメリーどうしたの?落ち着きがないわね」


女中頭が不審に思ったみたいに聞いたの。


「いえ。なんでも……」


アメリは最近うちに来た女中であまりまだなれていないみたい。


主に料理の配膳を担当しているの前は男爵家の女中だったけどうちの女中が一人結婚退職したので急遽やとったの。


出発前にお母様に久々のお乳を貰って眠たくなった私はすやすやベビーベットで寝ていました。


ぐっすり寝ている私を誰かが抱き上げているようです。でも私は寝ているので気がつきません。


暗くて誰かわかりません。

屋敷もまっくらで誰だかわからない!


部屋を出て廊下を渡り、一階に降りていきます。

ドンドン速足ででも足音を立てないように裸足で走っているみたいです。

誰でしょうか?

もしかしてこれは屋敷を出ちゃうのでしょうか?聞いていませんよ外出なんて。

両親もいないのでそんなのおかしいでしょう????


誰なんでしょうか?私はどうなるのでしょうか?

誰か??助けて!!!


やはり外に出てしまいました。門まで来ています。

するととてもとても怪しい黒のマントを着た男に私を渡しています。


「首尾よくいったな」


男がニヤリとしています。


女中はアメリでした。

格子越しに私を男に渡して門を登ろうとした時でした。

アメリは男の手にした短剣で胸を刺されてしまいます。


血を吐いて門扉の柵にしがみつきながらその場に崩れるアメリ。


「なんで……」


男は何も言わず、急ぎ待機させていた貧相な馬車に乗って私を連れて卑逃げてしまいました。


暗い荷馬車の中で私はまだスヤスヤ寝ています。家のベビーベットにいる気分で。


お母様お父様助けて~~~~


挿絵(By みてみん)

次に目が覚めた時に全然知らない人、全然しらない所でした。怖いよ~~~!


私を抱いている異国の女性はじ~と私を見ています。

私は怖くて怖くて


「ぎゃ~~~~~ぎゃぎゃ~~~~~わああぁぁぁ~~~ん わああぁぁアあぁぁNNNNNNNN」


すると突然抱いた女性は服をめ繰り上げて自分の胸を私の口元に押し付けました。

本能的に吸ってしまいます。チュウチュウチュウ幼児の本能です。


泣くのも忘れてしまいます。寝る飲む遊ぶは幼児の必修科目です。


お腹がすいていたのかめちゃ飲んでしまいました。思いのほか美味しい濃いお味です。

たんまり飲んだらめっちゃ眠たくなりました。

赤ちゃんですから。


この後の記憶はありません。


そこは森の中のようで、民家はないようです。人の話し声や雑踏の音もありません。

静かです。森の青臭い感じの匂いがしてそう思いました。


木の小屋にこの女性だけがいるようです。


静かです。

今頃お家はどんな様子でしょうか?大公女様がいなくなって大騒ぎでしょう。

両親も心配しているでしょう。


お会いしたいです。


深夜に夜会から戻った両親は私達の様子を見てから眠りにつこうと弟の寝顔をみて安心して私の様子を見ようとベビーベットを覗いた時。


私がいない事実が発覚する。


「フロレンティーヌ!!!フロレンティーヌ!」


お母様は頭を殴られたような感覚と焦りと困惑で何も考えられないみたいで混乱してそのまま崩れる様に失神してしまったの。

お母様助けて!!!


お父様がお母様をだっこして寝室に運び大至急で、専属医が呼び出されました。

この後お父様が思ってもいないくらい大活躍です。

暗すぎてわからなかったですが門扉にアメリの刺殺遺体。深夜に屋敷付近にもうダッシュでかけぬいた荷馬車。

早朝宮殿に諜報員の要請を出し、特別諜報員がやってきます。皇宮特別警察隊と近衛兵士が派遣され現場検証。


出した答えは誘拐だった。

大至急帝国中の国境が封鎖される。拐われた時刻を逆算して国を跨いでの移動出来る国には逮捕の協力要請を内密に出した。

あくまで内密だ?


お母様が目が覚めた時にはほぼ対策は組まれた後だった。


「フロレンティーヌ」


上半身をばっと起こし寝台を飛び出した。


「ヴィクトール様」


お父様を見つけたお母様はバッと抱きついた…


「私達の娘を取り戻しましょう」


お父様はうんうんと頷く。


「勿論だよ。アレキサンドリア

 家族でまた楽しい時を過ごすんだ。

 絶対に」


意外とたよりになるお父様とお母様。

早くきてね。 


大公家はさしずめ大警察院の執務室化していたみたい。


お祖父様孫の一大事と

治安・警察大臣 ジルベール・ディア・ラファイエット公爵

諜報省大臣   アレクサンドル・ディア・ラメット伯爵

近衛隊第二隊長 アレックス・ディア・スワレンスキー侯爵

を派遣しその部下で精鋭部隊の切れ者を揃えて大公家に張り付かせたんです。


すぐに作戦会議


時間の経緯から半径帝国内もしくはその隣接する国を絞り込み

諜報員を各地に派遣しその地域を管轄する諜報院に情報収集していたそうです。

お父様さすが元皇太子です。


すばやい行動です。

ここである程度絞れ、だいたい可能性の高い地域をそれぞれ潰しておいて最終地を絞り叩き潰す計画


頑張れお父様


さてお母様はその以来剣を振りかざしその日に備えていたそうです。

お母様は女将軍戦は本業です。かっこいいお母様大好き


みんな待ってるよ。助けてね。

 

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