プロローグ
つまらない。
何もかもつまらない。
いつの間にか、この世界の何もかもがつまらなくなっていた。
でもだからといって死にたいとか、生きているのが辛いとかそういうわけじゃない。
なんとなく嫌なのだ。
魅力を。感じない。
そう思うようになったのはいつからだろう。
昔は一瞬一瞬が楽しくて輝いていて、そんなことを考える暇はなかった。
いつも違うことを考えていた。いつの間にか過ぎさっていった。
春は桜を見て綺麗だと思い、夏は蝉の暑苦しい声を聴き、秋には色とりどりの紅葉を見つめ、冬には白い綿を待つ。
そんな昔が懐かしく感じる。
昔っていつだ?
ああそうか。私が世界の変化に気づく前だ。
私は15歳、受験生。
みんないつの間にか変わってしまった。
気づきたくなかった。瞳を伏せていたかった。
私が変わったんじゃない。みんなが全て悪いわけでもない。
悪いのはー。
この世の中だ。
元々、私は人付き合いが苦手だった。小さい頃から大抵、一人でいた。
特に女の子同士のドロドロした関係はよくわからなかった。
そんな時ぐらいから、なんだかそう思うようになった。
一人は慣れっこのはずなのに、だ。アホらし。
避けているじゃない。むしろ避けられている、のだ。女子に。
そして男子には悪口を言われ、暴力を振るわれ、タチの悪いイタズラを受けたりする。
こういうの世間一般では『いじめ』って呼ぶんだろう?
それで不登校になったり、自殺をしたりする。
でもあいにく、私はそんなカワイイ人間じゃない。
そんなのへっちゃらで普通に学校へ行ける。
こわくない。気にしない。しかたがない。
腐っているのだから。
私は何もしていない。ただ『普通』に自分の道を選んできただけなのだ。
それでもー
学校へ行くと自分が滑稽な曲芸者に見える。
綱渡りの綱の上で、
玉乗りのボールの上で、
猛獣の檻の中で、
踊り狂っている。
何者なんだ私は。
なぜ生きているんだ。
生きてても何も変わらないじゃないか。つまらないんだ。この世界は。
これからの永い時間を過ごすには。
この世界の淡々とした日常はもの足りない。道端にだってもっとマシなのが溢れてる。
夜寝て、朝目覚めて昼がきて、そして夕方がきてまた夜がくる。
繰り返し。連鎖の日々。
目標も将来の夢だってないんだ。なぜ大人たちはわかってくれない。
悩みがない子供なんていないんだ。夢を持てない子供だっているんだ。
わからないんだ。
ねぇ、誰か教えてよ。
そもそも15って子供なのか?
なんなんだ。私達は。
灰色の空は、いつまで続くのだろうかー。
はじめまして!小峯ミキと申します。
以後お見知りおきを★
暗いですね~~勘弁してください。
努力しつつ、連載していきます!
よければ感想もお願いします。