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【WEB版】辺境の薬師、都でSランク冒険者となる~英雄村の少年がチート薬で無自覚無双〜  作者: 茨木野
第五章

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272/273

272.

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。

 僕は恐怖に震えながらも、ふと冷静な疑問を抱いた。

 そもそも、すでに実体のない悪霊に健康診断も何もないのではないだろうか。脈もなければ血圧もないはずだ。


「あの……その……」


 おずおずと尋ねると、悪霊の美女はふわりと宙を舞い、僕の目の前でピタリと止まった。


「なあに? 可愛いお医者さん♡」

「悪霊ってことは、何かこの世に強い未練があって留まっているんですよね……?」


 薬師としての使命感か、あるいは僕の生来のお人好しな性格のせいか。僕は彼女の抱える「未練」を解消してあげれば、大人しく成仏(あるいは満足して牢に戻る)してくれるのではないかと考えたのだ。


「ええ、そうよぉ。私、生前どうしても叶えられなかった夢があってね……」


 悪霊の美女はシクシクと嘘泣きのように目元を拭いながら、悲痛な声で訴えかけてきた。


「可愛くて初々しい『男のこ』に、いーーーーっぱい、セクハラしたかったの。よよよ……」

「……」


 未練のレベルが低すぎるし、欲望に忠実すぎないだろうか。

 しかし、彼女の(一見すると)可哀想な姿に、僕はつい絆されてしまった。このまま未練を残して彷徨い続けるのも不憫だ。


「ううー……わかりました……。僕でいいなら、少しだけですよ……?」


 僕が覚悟を決めて目をギュッと瞑ると、悪霊はパァッと顔を輝かせた。


「ほんと!? ありがとう! じゃあ、さっそくこれに着替えてね♡」

「……へ?」


 ポンッ、という音と共に、僕の目の前にフリフリのリボンとレースがたっぷりあしらわれた、布面積の極端に少ない魔法少女のような衣装が出現した。


「えっ、着替えるって……?」

「だって私、『男の』にセクハラするのが夢だって言ったじゃない♡」

「ええええええええー!?」


 男の子じゃなくて、男の娘!?

 僕が逃げ出そうとした時にはすでに遅かった。悪霊の念動力によって、僕の着ていた白衣が無理やり引っぺがされ、フリフリの衣装が強制的に装着されていく。


「キャーッ! 似合うわぁ! それじゃあ、遠慮なく隅々まで触診させてもらうわねぇん♡」

「ひゃああっ! そ、そこは、だめぇっ! ミーメイ、ジョシューさん、助けてぇっ!」

「先生、可愛いっすね。似合ってるっすよ」

「ええ、新しい扉が開きましたね」

「いやぁああああああああああああああああああっ!」


 同行者の冷たい視線と、悪霊のねっとりとした『見えない手』による執拗なセクハラ地獄。

 第2階層の闇の奥深くへ、僕の情けない悲鳴がいつまでも虚しく響き渡るのだった。

【おしらせ】

※3/1(日)


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