268.
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
「静粛に。先生が潰れてしまいます。診察を受けたい者は、速やかに整列しなさい」
ジョシューさんがパンパンと手を叩くと、暴徒と化していた女囚たちがピタリと動きを止めた。
先ほどまでの案内役としての態度は消え、冷徹な看守としての声色が響く。
「いいですか? 私の指示に従わない者は、今日の夕食は抜き。……いえ、一週間独房に入ってもらいます」
その一言は効果覿面だった。
彼女たちは「チッ」と舌打ちしつつも、渋々と整列し始める。
食欲と自由、どちらも大事らしい。
廊下に簡易的な机と椅子が並べられ、即席の診療所が出来上がった。
「ぜぇ……はぁ……。し、死ぬかと思った……」
僕は乱れた白衣を直し、椅子に座る。
すでに体力の半分を持っていかれた気分だが、仕事はこれからだ。
「じ、じゃあ一人目の方。どうぞ」
「はぁい♡ 待ってたわよん先生」
椅子にドカッと座ったのは、先ほどのアマゾネスだ。
囚人服のボタンを、頼んでもいないのに第三ボタンまで開けている。
「ど、どこか悪いところはありますか?」
「胸が苦しいのぉ。先生を見ると、ここがキュンキュンしちゃうのよぉ」
目のおくに♡を浮かばせ、心臓を抑える。これは……
「……ええと、その、一時的な恋の病ですね。僕の管轄外です」
僕は事務的に答えつつ、聴診器を耳に当てる。
「とりあえず心音を聞きますから、静かにしていてください」
僕が聴診器のチェストピース(先端)を彼女の胸元へ伸ばすと――。
グイッ!
「んあっ!?」
彼女が僕の手首を掴み、自分の豊かな胸に無理やり押し付けた。
柔らかい感触が手に伝わる。
「どう? 聞こえるかしら? 貴方を求めて高鳴る、私のハートビートが♡」
「き、聞こえるのは不整脈だけです! 離して! 近い近い!」
顔を近づけると、彼女はここぞとばかりにスンスンと僕の首筋の匂いを嗅いでくる。
「はぁん……いい匂い……若い雄のフェロモン……たまらないわぁ……」
「匂いを嗅ぐな! はい異常なし! 次の方ーッ!」
僕は逃げるように次の患者を呼んだ。
二人目は、猫のような目をした妖艶な女囚だ。
「喉を見ますから、口を開けてください。『あー』って言って」
「……あぁはんっ♡」
「普通の『あー』でお願いします」
彼女は艶めかしい吐息混じりの声を出しながら、ヘビのように舌を絡ませてくる。
診察用ライトで照らしても、誘惑しかしてこない。
なんだこの空間。真面目にやっている僕が馬鹿みたいじゃないか。
「はい、喉も綺麗ですね。次は背中の音を聞きますから、後ろを向いて」
僕は彼女に背を向けさせ、聴診器を当てるために背後に回った。
聴診中は会話ができない。
これなら静かに診察できるはずだ。
そう油断した、その時だった。
ガシッ! ムニュッ!
「ひゃっ!?」
僕の身体が跳ねた。
お尻だ。
僕のお尻に、何者かの手が触れている。
いや、触れているどころではない。ガッツリと鷲掴みにし、あろうことか揉んでいる!
「あらぁ、先生ったら。意外と引き締まった、いいお尻してるじゃない」
犯人は、目の前の患者――ではなく、鉄格子の隙間から手を伸ばしていた別の囚人だった。
僕が背後に回ったことで、ちょうど檻の前に無防備なお尻を晒す形になってしまったのだ。
「ちょ、やめっ……!」
「ほんとだわ! プリプリしてて可愛い!」
「私にも触らせなさいよ! ズルいわよ!」
ワラワラと檻から手が伸びてくる。
右から、左から、僕のお尻目掛けて伸びる欲望の手、手、手!
「うわぁぁぁん! お尻! 僕のお尻がぁぁぁっ!」
「愛されていますね、先生」
ジョシューさんが涼しい顔で、事務的に告げる。
「ですが手は止めないでください。全員診るまで、帰しませんからね」
助けてくれ。
この健康診断が終わる頃には、僕の貞操観念(とお尻)はボロボロになっているに違いない。
【おしらせ】
※2/2(月)
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