265.やること
僕はヘル・インフェルノ女囚監獄へと到着した。
ジョシューさんが、怖かった(小並感)。
何が怖いって、その……視線がだ。
「ケミスト様には、この女囚監獄にいる女囚たちの健康診断、および最深部にいる女の治療をお願いしたいのだ」
ジョシューさんが説明してくれる。
キリッとした軍人の顔をしている……けど、その目は僕……というか、僕の股間にロックオンされている。
熱い。視線が物理的に熱いよ!
「あ、あの……どうしてずっと僕の股間を診てるのですか……?」
「じゅる……失礼……おいしそうなもので……」
「ばっちいですよ!」
「いいえ、ご褒美です!」
駄目だこの人!
やっぱ怖いよ!
僕はササッと、同行していたタイちゃんの太い足の後ろに隠れる。
「ふぅ……」
でも……うん、仕事は……ちゃんとしないと。
そのために、わざわざこんな物騒な場所まで来たのだから。
僕はタイちゃんから半身だけ出して、尋ねる。
「健康診断と、治療……。じゃあ治療が先ですかね」
「いえ、上の階層から順々に、健康診断を行っていって、最後に治療で構いません」
ジョシューさんが、手元の資料を見ながら淡々と言う。
「? 病人の治療が最優先では?」
「最深部の女の病気は、心の病なのです」
「心……」
精神疾患ってやつだ。
「今すぐに、死ぬような怪我を負ってるのではないので、大丈夫です」
「でも……心の病に苦しんではいるんですよね? 体にダメージがないからといって、後回しにしていい訳じゃあないのでは?」
心だって体の一部だ。
心が壊れれば、体だって壊れる。
緊急性はないにしても、早めにケアしてあげた方が良いと思うんだけど。
僕が食い下がると、ジョシューさんは意外そうな顔をした後、少しだけ表情を緩めた。
「お心遣い感謝します。ですが……大丈夫です。そういう順番でやると、事前に通達し、本人からも了承を得ていますので」
「そう……ですか……。じゃあ、予定通りで」
【おしらせ】
※1/9(金)
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