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【WEB版】辺境の薬師、都でSランク冒険者となる~英雄村の少年がチート薬で無自覚無双〜  作者: 茨木野
第五章

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262/266

262.心配


 僕はミーメイさんとともに、ヘル・インフェルノ女囚監獄へ向かう船に乗っていた。

 錆びた鉄と潮の混じった匂いが、湿った風に乗って鼻孔をくすぐる。


 やっとだ。なんだか、めちゃくちゃ時間が掛かった気がする。


「くぁ~……」


「…………」


 マーキュリーさん、今頃どうしてるだろう。大丈夫かな。連絡一度も来てないけど。


 監獄に一人でって、結構ヤバそう。


「主よ、どうした?」


 タイちゃんが、小首を傾げてこちらを覗き込んできた。

 ここは、船の甲板だ。僕らはどこまでも続く青い海を、手すりにもたれてぼーっと見つめていたのである。

 船体が波を切るザザァッという音が、絶え間なく響いている。


「マーキュリーさん大丈夫かなって」


「大丈夫じゃろうて」


「そうかなぁ。だってマーキュリーさん弱いし……」


「主が強すぎるだけで、あの女は十二分に強いぞ」


「そうかなぁ」


 なんかいつもやられてるイメージあるんだけど。それか、突っ込んでいるか。

 マーキュリーさんがひどい目にあっていたら。想像するだけで、胃のあたりがキリキリする。


「心配なのか?」


「そりゃ、もちろん。だってマーキュリーさん、僕の大事なカノジョだし……」


 何かあったらどうしようって思ってしまう。


「大丈夫じゃよ。いざとなったら主がなんとかするんだろ?」


「うん。悪い奴にひどいことされてたら、逆にひどい目に遭わせる。10000000000倍返しで!」


 僕は手すりをバンッと叩き、鼻息荒く拳を突き上げた。


「こわっ!」


 タイちゃんがビクリと肩を震わせ、ドン引きしたように半歩下がった。



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※12/24


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