248.
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
マーキュリーはヘル・インフェルノ女囚監獄、第二層に落とされていた。
牢屋の外へと連れ出される。
「なんか……全体的に暗いわね……」
廊下の床が薄ぼんやりと、青く光っている。
正直、少し先も見えないほど暗い。
部屋の中にいたときは、ここまでの暗さは感じなかったと思うのだが……。
「ここは、第一階層の囚人よりも、罪の重い囚人達が入れられてる場所だ。中には、魔眼や邪眼持ちの奴も多く居る」
看守が前を歩きながら説明する。
魔眼……魔法効果が付与された特別な目のことだ。
邪眼は、魔眼の中でも、さらに殺戮に特化した目のこと。
ちなみに、マーキュリーも魔眼(鑑定眼)を持っている。
「見ることで発動する、魔眼や邪眼の効果を未然に防ぐために、部屋全体を暗くしてるってわけね……」
あれ、とマーキュリーは首をかしげる。
「なら、囚人に目隠しを施せば良いんじゃあないの?」
「ここの連中に目隠しは意味をなさない」
「はぁ? なにそれ……あいたっ」
マーキュリーは何かにぶつかったようだ。
「しゅぅ~……何処に目ぇつけてるんでしゅぅ~……」
「あ、あら……ごめんなさい……」
マーキュリーは誰かにぶつかったようだ。
よく、目をこらさないと、そいつが何者か見えないでいる。
ぐるんっ、と何かが胴回りに巻き付いた。
「ぎゃっ! な、なになに!? 何が起きてるの!?」
マーキュリーは次の瞬間、浮遊感を覚えていた。
何かに巻き付かれ、そして、持ち上げられた。それに気づいたのは……。
「ひいぃいい! へ、蛇の化け物ぉおおおおおお!」
目の前には、巨大蛇の顔があったのだ。
「そいつはラミア」
「な!? ら、ラミアって……あのSランクモンスター!?」
最上位の強さを持つ、亜人型のモンスター……ラミア。
「は!? ま、魔物までいるわけ!? この監獄!?」
「ああ。人として暮らしていたが、罪を犯してここへ送り込まれてくる魔物というのは、思いのほかいる」
「まじか……」
ぎりぎり……とラミアに締め付けられる。
「ちょ……まじで辞めて……はなして……ぐるしい……」
だが、ラミアが締め上げるのを辞めない。
「ちょ……看守……とめな……さいよ……」
「さて。暗くて何も見えないな」
……なるほど。この暗闇は、単に魔眼対策だけではないらしい。
このように、暴力が振るわれていても、隠せるようになっているのだ。
「ぐ……くそ……なんなの……ここはぁ……」
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