247.下層
《マーキュリーSide》
リーフが足止めを喰らってる一方その頃。
ヘル・インフェルノ女囚監獄にとらわれてる、マーキュリーはというと……。
さらに下の階層へと、やってきていた。
「マジでどうしてこうなった……!?」
一階層で騒ぎを起こしたせいで、その一つ下の二階層へと移動させられたのだ。
この監獄は、どうやら下層へ行けば行くほど、ヤバい犯罪者が収容されているらしい。
一階層よりも、建物内は薄暗くなっている。
どこからか悲鳴や怒号のようなものが聞こえてくる。
「なんなのよ……もぉお……」
もうマーキュリーは帰りたくて仕方なかった。というか、そもそも自分は何の犯罪もおかしてないのに、どうしてこんなとこにぶち込まれないといけないのか……。
「おい、出ろ」
また女看守がやってきて、マーキュリーにそとに出るよう促してくる。
「嫌よ!」
「出ろ。二度はないぞ」
看守が手を伸ばしてくる。
ガッ……! とマーキュリーの首が急にしまったのだ。
「が……! は……! なん……これ……?」
息苦しさはあれど、自分を縛るものの正体がわからない。マーキュリーは困惑するしかなかった。
「出ろ。出ないと死ぬぞ」
「わ……かった……わよ……がはっ! はあ……はあ……」
何かによる拘束がとけると、マーキュリーはその場に崩れ落ちる。
ふらふらと立ち上がりながら、看守とともに檻の外に出る。
「リーフ君……たすけてぇ……」