237.嫁げっつ
僕はミーメイさんとバトルし……勝った……!
よし!
いや、待って! よしじゃあないかも……!
ミーメイさんは婿捜しをしていた。強い漢と結婚したいって言っていた。
そのために、ギルドの人たちをぼこっていわけで……。
僕はそのミーメイさんに勝ってしまった。
僕と付き合ってくれって……ならない?
なりそう。どうしよう。
「に、逃げちゃおっかな……」
「いやいや、主よ」
獣人姿となったタイちゃんが言う。
「無理だと思うぞ。そろそろ起きそうだ」
「そーっす!」
がばっ! とミーメイさんが立ち上がって、僕に抱きついてきたぁ!
「やっと見つけたっす! うちを倒すほどの……漢!」
目を♡にしたミーメイさんが、僕にくっついて、すりすりと頬ずりしてくるっ。
漢……否、男のひとだったら……巨乳の美人にすりすりされたら、うれしいことだろうけどっ。
でもでもっ。
僕には……マーキュリーさんがっ。大事な恋人がいるんだー!
「はなれてくださーい!」
どーん!
吹っ飛んでいくミーメイさん!
訓練場の壁を破壊し、外に転がり出てしまう。
「主よ……」
「あわわ! すみません!」
僕は慌ててミーメイさんの元へ向かう。
倒れている彼女の元へいく。
「大丈夫っす! へーきっす!」
「よ、よかった……」
「肋骨と両腕の骨が砕け散ってて、その破片が肺につきささってる……だけっすから! がはぁ……!」
な、なるほど……!
「それは重体……」
「かすり傷ですね!」
「これでかすり傷っていうおぬしオカシイのである……!!!!!!!!」
「え、でも死ぬこと以外かすり傷っていうし……」
「薬神基準でモノを語るなといつもいってるのであーーーーーーーーーーーる!」