216.【閑話】
繁華街へとやってきた僕!
今日も賑わっている。これでも、別に今日が特別な日だからではない。
王都は毎日こんな風に人がたくさんいて、賑わっているのだ!
僕はもう、ここへ来た当初のような、田舎まるだしの男じゃないんだぞ。
「で、リーフ君。どこ見て回る」
「そうですねえ……お洋服とか!」
「OK。じゃ、いきましょっか」
僕たちは手をつないで銀鳳商会へと向かう。
最大手商業ギルドということで、特に人の入りが多い。
僕らが入った瞬間……。
「「「いらっしゃいませ、リーフ様! マーキュリー様!」」」
あ、あれぇ……?
おかしいな。店の人たち、僕らを待ち構えた感じしない!?
「やぁリーフ君」
一人の美しい商人が、僕に近づいてきた。
むむむ! この人は確か……。
「ジャスミンさん!」
そう、ジャスミン・クゥさんだ。たしかじいちゃんたちの知り合いだって……。
って、まさか!
『その通りじゃて、リーフちゃん』
マーリンばーちゃんの声が脳内に響く!
『話を通しておいたぞい!』
どうやら僕らがここに来ることを知って、ジャスミンさんに話しておいてくれたらしい。
ありがとう!
「さ、VIPルームにお通ししてあげて」 「び、びっぷ……?」
「特別な部屋ってことさ。さ、どうぞお二人とも」
なんだかわからないけど、ばーちゃんのおかげで、特別な部屋で買い物ができるみたいだ。
ありがとう……ばーちゃん!