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214.【閑話】
で、デートって何すれば良いんだろ。
僕は歩きながら考える。
そういえば今まで、ちゃんとしたデートなんてしたことなかったや。
ドクオーナとも、そしてこっちに来てからも。うう~。どうしよう。
『リーフさん』
そのとき、僕の頭の中に、エイリーさんの声がひびいてきたのだ!
「え、エイリ……」
『しっ。この声はリーフさんにしか聞こえておりません』
あわわ、そうなんだ……。
危ない危ない。
変な子だって思われちゃうところだったよ。
『手遅れ……』
え?
『こほん、なんでもありません。この声は精霊を使って、リーフさんの頭に直接流し込んでいるのです』
な、なるほど……。
でも、エイリーさん、どうしたんですか? 急に。精霊なんて使って、通信してくるだなんて。
『リーフさんのデート成功のため、力お貸ししようと思いまして』
『我が輩もおるでの』
タイちゃんまで!
て、てゆーか二人はどこで僕らを見ているんだろう……?
『『まあそれは気にしないほうこうで』』
そ、そっか……。