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211.【閑話】



 エイリーンさんと、じーちゃんばーちゃんによる、僕改造計画が行われた!


「完成です!」

「「おお! かっこいー!」」


 エイリーンさんが得意げな顔で、僕の背中を押してくる。

 じーちゃんたちが拍手していた。


「見事じゃ! かっこいいぞぉリーフちゃん!」

「これなら我が孫もいちころよー!」


 三人がめちゃくちゃ褒めてくれている。

 僕……どんな感じになってるんだろう。


 姿見を見てみる。

 わ、わわわ!


「な、なんか……か、かっこいー!」


 いつもパサパサの髪の毛は、ワイルドな感じで固められている。

 お洋服にしてもそうだ。僕はいつも薬師の黒いシャツにズボンにサンダルという胃で立ちだった。

 けれど、今目の前にはピカピカの革靴、真っ白で肌触りの良いシャツ、そしてそれに似合ったズボン。


 腕には銀の時計がはめられてて、な、なんだ……おしゃれだぞ!

 彼女のおかげでこんなにかっこよくなれたんだ。

 しっかりとお礼を言わないと!


「エイリーさん、ありがとう! なんか……僕、自分が自分じゃないみたい!」

「いえいえ。元の素材がいいから、ですよ。リーフさんかっこいいんだから、もっとおしゃれすれば良かったのに」


 おしゃれ……考えたこともなかったなぁ。

 こっちで冒険者として、頑張ってたからなぁ。


 ……でも。

 マーキュリーさんは、おしゃれだ。都会に生きるできる女って感じ。

 あの人と並び立てるようになるためには、ちゃんとふさわしい服装にならないと。

 これからは、もうちょっと身だしなみにも気をつけよう!


「ああ、リーフちゃん……かっこいいよぅ……」

「ああ、我が孫もこれには大満足じゃろうなぁ……」


 よよよ、とじーちゃんたちが泣いてる。そ、そこまで……?


「あとはまあ、これを使えば完璧じゃな」

「これ?」


 マーリンばーちゃんが懐から何かを取り出す。

 ピンク色の液体の入った瓶だ。


「なにこれ?」

「媚薬じゃ♡」

「ほええええええええええええええええええええええ!?」


 び、びびび、媚薬ぅ!


「なんじゃ、リーフちゃん。アスクレピオス様から、作り方を教わらなかったのか?」

「おおお、教わったけども! で、でも媚薬なんてそんな……」


 え、えっちじゃないですかぁ!


「媚薬を香水にしたものじゃ。これを振りかけてやれば我が孫もイチコロよ!」

「いやいやいや……!」


 そんな……薬の力で、マーキュリーさんの心を手に入れるみたいなこと……したくないよぅ!


「ばあさんや。やっぱりこんなの間違ってないかのぅ」


 とアーサーじーちゃんが止めてくれる。


「何を言ってるのですおじいさん! リーフちゃんをゲットするためには! どんな手段お使わないと!」

「うーん……しかしのぅ……」


 じーちゃんが僕を見てくる。

 僕に判断を任せるってことだろう。


 僕は……。

 僕は。


 ばーちゃんの媚薬を、ぐいっ、と押し返す。


「気持ちはうれしいよ。でも……なんか、薬に頼るのは、いけない気がするんだ」


 僕の、マーキュリーさんへの思いは、薬の力に頼らずに、伝えたい。

 僕の本当の気持ちを、知って欲しいんだ。


「……そっか。わかったよぉ、リーフちゃん」


 ニコニコしながら、ばーちゃんは媚薬の入った瓶を懐にしまう。


「ごめんね。せっかく作ってくれたのに」

「いいんだよぉ。頑張りなさいな」

「うん!」

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