208.【閑話】
じーちゃんばーちゃんが、田舎から出てきたっ。
「このじじばばどもはどっからきたのだ?」
タイちゃんが目を丸くしている。
あ、そっか。タイちゃん知らなかったっけ。
マーリンばーちゃんが説明する。
「魔道具を使ったのじゃ。【遠見の幻鏡】。鏡を通して遠くにいるものと会話できるのじゃ。また、こうして幻影を作り、そこにダウンロードすることで、擬似的にテレポートが可能となる」
「な、なるほど……本体ではないのだな……」
びくびく、とタイちゃんがおびえながら尋ねてくる。
「? どうしたの、タイちゃん。震えちゃって」
タイちゃんは僕の後ろに隠れている。
「わ、我が主よ……わからんのか? あのじじばばどもから発せられる、とんでもない力の波動を!」
力の波動……?
ううん……どうだろう。
「別に普通じゃない? 村にはいっぱいいるし、こんな感じの空気をまとっている人たち」
セイばーちゃんとか、サイガじーちゃんとか。
「てゆーか、前にタイちゃんデッドエンド村きたことなかったっけ?」
きゅうきを連れてきたとき。
「あのとき、我は村の外にいたのじゃ。ほら、話し合いに参加してなかったじゃろう?」
そういやそうだったかも。
なんだ、タイちゃんじーちゃんたちが怖かったのか。
「全然怖くないよ、じーちゃんたち、優しいし」
「そ、そうかの……」
「うん。ただ人にあだなす魔物には厳しかったけどね。にらみつけただけで相手をバラバラにしたこともあるし」
「こわいわ……!!!!!!!!!!!!!」
えー、そうかな?
だって敵対しなかったらいいわけだし。
「で、じーちゃんたちどうしたの?」
「ふふふ……ばーさんの孫娘と、リーフちゃんがデートするって聞いてな……サポートしてやろうと思ってのぅ!」
わ!
じーちゃんたちがたすけてくれるの? わーい!
「遣い物をすでに送っておるでな」
「遣いの者?」
そのときだった。
コンコン……。
「はぁい」
ドアが開くと、そこにいたのはスーツの美人。
「わ! エイレーンさん!」
「お久しぶりです、リーフさん」
現デッドエンド領主、エイレーンさんがやってきたのである。
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