202.【閑話】
天与の原石にやってきてる、俺とタイちゃん。
ニーナさんにハレンチ行為されたあと……。
俺はギルマスの、ヘンリエッタさんにあいさつにきた。
「おお、リーフよ。ひさしいの」
「はい! おひさしぶりです!」
ヘンリエッタはなんだか少しお疲れの様子だった。
「どうしたんです?」
「いやなに……暴れ馬を制御するのに少々疲れてな……」
「お馬さんなんて飼ってたんです?」
きょとん。
『我が主よ……恐らく比喩表現じゃ』
ひゆ?
誰が暴れ馬なんだろうか……。
「まあ、暴れ馬2号が故郷に帰ってくれたから、楽にはなったのじゃ」
「? よくわからないけど、それは良かったですね!」
「うむ……問題は1号をどう制御するかじゃが……」
そんな手の着けようのない暴れ馬を、ヘンリエッタは飼っているのか。
大変そうだなぁ。
『なにゆえ他人事……』
「そうだ、ヘンリエッタ。お疲れなら、これをどうぞ!」
俺は持ってきたお土産を、ヘンリエッタに渡す。
正方形の紙箱で、紙で包まれてる。
「なんじゃこれは?」
「酒蒸しまんじゅうです」
「ほう! 美味そうじゃ。いただこうかな」
ヘンリエッタさんが紙を破って、酒蒸しまんじゅうを一口。
ぱくり。
「ふむ! 美味いな! もっと……ぱくぱく……」
「あ、食べ過ぎ……」
「え? う、うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ヘンリエッタさんが、デカくなった!
しかも……なんか狼になった!
『みーーーーーーーなーーーーーーぎーーーーーーーーーるぅうううううううううううううううううううううううううううううううううう!』
「あわわ……なにこれぇ!?」
するとタイちゃんが焦ったように言う。
『あ、主よ。何を食わせたのだ!』
「え、ただの、デッドエンド名物、【神酒まんじゅう】だけど?」
『神酒!? 神気の含まれた酒を飲ませたのか!?』
「? よくわからないけど、うちの名物お土産だけど」
ううむ、とタイちゃんがうなる。
『なるほど……神気を飲んだことで、隠していた本来の姿がでてしまったのだろうな……』
「本来のって……え? へ、ヘンリエッタさんってフェンリルだったの!?」
そんな……!
「かわいい~!」
『ふぇ、フェンリルだぞ……? 伝説の神獣だぞ……?』
「え、故郷にたくさん、このわんこちゃんいっぱい居ましたけど?」
『そうだったな……主の故郷、ヤバい村だったな……』
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