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198/257

198.別れ、旅立ち



 四凶の暴走を止めたあと、俺は故郷のデッドエンド村へとやってきた。


「「「リーフちゃーん!」」」


 大好きなじーちゃんばーちゃんたちが、笑顔で、俺を出迎えてくれる!


「みんな~! ただいまー!」


 ばーちゃんたちにもみくちゃにされる、俺。

 この村には子供がほとんどいないので、俺は皆から溺愛されてるのだ。


「こないだはすごかったねえ!」「さすがアスクレピオス様の一番弟子さんだ!」「リーフちゃんかっこよかったよぅ!」


 皆が俺を褒めてくれる。……えへへ。


「あら、ローレンちゃんもおるのかえ?」

「うむ! ただいまだぞ!」


 ローレン君も俺と一緒にここにきた(というか彼の次元斬でここまで運んでもらった)。


「おお、リーフちゃん、ローレンちゃん」

「アーサーじーちゃん」


 村長のアーサーじーちゃんが俺の前にやってきた。


「どうしたんじゃ?」

「報告。色々片付いたから」

「ほほ、そーかそーか。ん? ローレンはどうしておるのかの?」


 するとローレン君はここに来た目的を言う。


「またしばらく、ここで修行することにしたぞ!」

「おお? どうした、出て行ったばっかりなのに」


 元々ローレン君はこの村出身だ。


「外で四凶という化け物と戦ったのだ! が、そのときに手こずってしまってな……自分はまだまだだと痛感させられた!」


 ローレン君は窮奇きゅうき以外の化け物、3体を倒してくれたのだ。

 その際に、己の無力さを痛感したのだという。


「ほう、そうか。相手は強かったのか?」

「うむ! 強かったぞ! おれは四凶1体を倒すのに10秒もかかってしまった! 踏み込みに3歩も使った! まだまだだ!」


 じゅ、10秒……!

 そんな……。


「「「たしかにまだまだ、まだまだだね(じゃな)」」」


 じーちゃんたちがうなずく。

 元英雄であるじーちゃんたちからすれば、まだまだ未熟ってことらしい。


 俺から見たら十分すごいとおもうんだけどなぁ。

 窮奇きゅうきの病気を取り除くのに、俺は結構時間掛かったし。


「アーサー村長! おれをもっと鍛えてくれ!」

「あいわかった。今日からビシバシしごいてやろう」

「ありがとう!」


 くる、とローレン君が俺の方を見やる。

「では、リーフ君! しばしのお別れだな!」

「そうだね……さみしくなるなぁ」


 ギルドは休会するそうだ。

 せっかく、後輩ができたと思ったんだけど……。


「なに、いつでもすぐ会いに行けるから! 次元斬で!」

「そっか! そうだったね!」


 えへー、と笑い合う俺たち。

 これが今生のわかれってわけでもないしね。


「あら、リーフちゃん! もう帰っちゃうのかい!」

「さみしーよーう」


 じーちゃんばーちゃんたちが、さみしがる。

 うう……後ろ髪引かれるなぁ。でも。


「うん。仕事あるから」


 Sランク冒険者としての仕事が、ね。

 アーサーじーちゃんが笑いながら、俺の頭に、手を乗っける。


「またいつでも帰っておいで」

「うん!」


 外で待っていたタイちゃんのもとへ行く。


「タイちゃん、村に入らなくて良かったの?」

『あんな魔窟に、いきたくないの……』


 まくつ?

 よくわからないけど、人見知りってことなのかなっ。


「じゃ、タイちゃん。かえろう」


 こうして、色々あった事件は無事解決したのだった。

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