185.VS窮奇
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
エルフ国に出現した、四凶の1匹、窮奇。
彼は俺を見て、厄神と呼んだ。
薬の神という意味での薬神ならわかるけど、厄神ってなんだろうか。
窮奇と話そうとするも、失敗。戦闘が開始されてしまうのだった。
「マーキュリーさんたちは離れててください!」
頭上には獣姿のタイちゃん、そしてその背中にはマーキュリーさんたちが座っている。
「なんで、リーフ君! 私らも手伝うわよ!」
「ありがとうございます。でも……毒が充満してます!」
窮奇の体毛からは絶えず毒が噴出されている。
毒の効かない俺ならともかく、耐性のないマーキュリーさんたちが近づいたらやばい。
黒銀さんは……平然としていた。
彼の周りに光るサークルが発生していた。そのサークル内に毒が入れないのだと俺は気づいた。
俺、そして黒銀さん以外は窮奇に近づけない。
「なら、魔法で遠距離から援護するわ!」
マーキュリーさんとプリシラさん、そして、ホークスさんがうなずく。
心強い。
『厄神め……! 死ね! 死ねぇええええ!』
ぐぐぐぐ、と窮奇が体を縮める。
「何か来ます!」
どどどど! と窮奇の体から毛ばりが発射される。
まずい、あの毛には猛毒が含まれている(鼻がいいので俺にはわかる)。
「あれに触れてはいけません! かなりの猛毒です! 多分溶解毒!」
「……承知だ」
黒銀さんが手に持った本をめくる。
目の前に巨大な城壁が出現した。す、すごい……なんだこれ!?
「……おれはあらゆるものを呼び出すことができる。城壁だろうと、魔法だろうと」
なるほど、魔法で防壁をつくったのではなく、城壁を呼び出したのか。すごいな。
ずががが! と何本物の毛バリが壁にぶつかる音がする。
においから、城壁が解けていることが分かった。
『馬鹿が! 飛び越えればこんな壁など!』
窮奇がジャンプして壁を越えてくる。
だが、そこには俺たちがいない。
『不死鳥の大翼じゃ!』
俺の肩には不死鳥のホークスさんがとまっている。
彼女の力で、窮奇の背後に俺だけ回ったのだ。
「調剤! 麻酔薬!」
俺はスキルを使って麻酔薬を作り、薬師の神杖で、窮奇に麻酔を投与する。
びくん! と一瞬窮奇が動きを止める。
けど……。
『その杖! モンコの気配がする……!』
「モンコ……?」
厄神だったりモンコだったりと、聞き覚えのない単語ばかりだ。
困惑する俺をよそに、窮奇は怒りで体を震わせる。
『厄神の言いなりなどなるものかぁああああああ!』
窮奇が体を縮める。
まずい、と思った次の瞬間。
ズォオオオオオオオオオオオオオオオ!
『毛ばりの波が押し寄せてくるぞ! 逃げるのじゃ薬師殿!』
窮奇は全身の毛をいったん引っ込めて、背中から一気に放出したのだった。
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