168.原因究明へ
俺たちはエルフ国アネモスギーヴへとやってきた。
女王デルフリンガーさんから、エルフのみんながMGP症候群(魔力欠乏によって死ぬ恐ろしい病気)になってることを聞いた。
俺は調剤スキルで特効薬を作り、みんなに投与。
結果、エルフたちはみんな元に戻ったという次第。
「ありがとう、リーフ。あなたのおかげでとても助かりました」
玉座に座るデルフリンガーさん。
でもその表情は晴れない。
そりゃそうだ。
まだ根本的な原因の究明には至っていないのだから。
「あの……リーフ。あなたにお願いが……」
「わかってます! 原因を探ってきて欲しいんですね! 任せてください!」
「よろしいのですか……?」
不安げなデルフリンガーさん。
何不安がってるんだろう。
「俺が受けた依頼は、エルフさんたちの問題を解決してこいってものでした。治療しても、原因が特定されてないんじゃ再発の可能性は高いです。だから、今回の騒動の原因をどうにかするのは、元々の仕事のうちです!」
まあ仕事以前に、困ってるひとをほっといて、帰ることなんてできないもんな。
「ありがとう……リーフ。さすがは賢者殿のお孫さん」
「いや、あの……賢者の孫はあたしなんですけど……」
マーキュリーさんが恐る恐る言う。
確かにマーリンばーちゃんは彼女の祖母だ。
「それで、何か心当たりなんてないですか?」
「そうですね……神獣の森が怪しいのではないかと思っております」
「しんじゅーのもり?」
聞いたことないや。
マーキュリーさん「たしか……」といって魔法カバンから、1枚の地図を取り出す。
「このアネモスギーヴにあって、神獣たちのくらす森……だったかしら」
「その通りです。その森から何やら、悪い魔力の波動を感じるのです」
「なるほど……神獣の森に原因となる何かがあって、そのせいでエルフ国ないに悪い影響を及ぼしてると……」
なら、やることは決まった。
神獣の森へ行き、原因をぶっ飛ばしてくれば良いんだね!