153.接着剤
俺はエルフ国アネモスギーヴへ向かう途中、海の上でウミヘビとで会った。
なんか海魔蛇って言うらしい。
「ウォロロロロオオオオン!!!!」
海魔蛇さんが口を大きく開くと、なんかを吐き出してきた。
水がジュッ……! と言う音とともに、船の帆の柱を通り過ぎる。
「あぶない! 倒れるわ!」
柱がずり……と傾き落ちてくる。
俺は筋肉増強薬を使って膂力を増強させたあと、柱をつかんで支える。
「マーキュリーさん、今のは……?」
「高圧水流よ。水を圧縮して放出することで、物体を切ることができるの」
「なるほどぉ……そんな効果が」
さてどうしよう。まずはこの柱戻さないとね。
俺は背中の魔法バッグから、薬を取り出す。
瓶入りのそれを、切断面にかける。
すると、壊れた柱が、みるみるうちに戻っていくじゃないか。
「よし!」
「よしじゃねえええええええええええええ!」
マーキュリーさんが驚き声を張り上げる。
え、なに?
「今のはなに!?」
「? ただの接着剤ですけど」
「接着ってレベルじゃねえだろ! ちょっと残り貸して!」
マーキュリーさんが俺から瓶を奪う。
彼女は鑑定スキルを持ってるのだ。
「って! これ修復薬! 壊れたものを綺麗に元通りにする、レアな激レア薬じゃないの!」
へー……そうなんだ。
接着剤的に使ってたけど。
「こんなのどうしたの?」
「え、作ったんですけど」
「やっぱりねちくしょう!」
接着剤くらいで大げさだなぁ。
ま、それはさておき。……相手の攻撃手段は把握した。
「反撃開始だね」
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