149.新依頼
プリシラさんちにて。
「リーフ君。実は君に、お願いしたいことがあるのだよ」
プリシラさんパパから、唐突にそう提案された。
俺たちはグラハム邸の食堂で朝ご飯を、ちょうど食べ終えたところだった。
「お願い事……冒険者としての依頼ですか?」
「まあそうなるな。アネモスギーヴは知ってるかね?」
あねもすぎーう゛……?
マーキュリーさんがおとがいに指を添えて言う。
「たしか……エルフの国でしたよね。ここから南西に、海を渡っていった先にあるという」
「その通り。エルフ国アネモスギーヴの知人が今、ちょっと困っていてね」
困っている……それは大変だ!
助けてあげたい!
「やります!」
「ちょ……リーフ君。即決過ぎでしょ。
もう少し話聞いてから決めましょうよ」
「えー……でもぉ」
困ってる人がいるんでしょ?
なら助けたいでしょ。
田舎のじーちゃんばーちゃんたちと一緒に育った俺。
だから、【か弱い存在】をどうにもほっとけないんだよね。
「ひょっとしてそれギャグで言ってるのかしら……?」
「さすがですリーフ様!」
グラハム公爵は俺を見ていう。
「実は、エルフ国アネモスギーヴでは、伝染病が流行っていてね」
「伝染病……じゃあそれを治すのが今回の依頼ですね」
「そういうことだ。旅費はこちらが全額出すので、なんとかエルフ達を救ってはくれないだろうか?」
そんなこと言われたら……。
「はいもちろん!」
としかいえないじゃないか!
俺がアスクレピオス師匠から教わった、薬作りの技術。
これは弱い人たちを助けるため、師匠から教えてもらったものなのだ。
今困っている人が目の前に居るのに、使わずにいつつかうっていうんだ。
「はーあ……まーた厄介ごとの気配だわ……」
こうして、俺はエルフ国アネモスギーヴへと向かうことになったのだった。
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