147.エリクサーの人口泉
俺はプリシラさんの家に作った、家庭菜園にやってきた。
「完全にジャングルよねここ……」
俺の植えた植物たちを見て、同居人のお姉さん、マーキュリーさんがあきれたようにつぶやく。
「しかも珍しい植物山盛りだし……」
マーキュリーさんがしゃがみ込んで、薬草を鑑定する。
「さ、最上級薬草!? 魔素の濃い場所じゃないと自生しない超レア薬草じゃないの!!!」
「え、そうなんですか?」
「そうよ……! なんでこんな町中に……?」
「デッドエンド村近くの土を持ってきてたんです。土がいいのかな?」
なるほど、とマーキュリーさんがつぶやく。
「確かに、この土には魔素がたんまり含まれてるわ……そうか。盲点だった。魔素の濃い場所じゃないと生えないって思ってたけど、別に大気中じゃ無くてもいいんだ……盲点だったわ」
「え、そうですか? こんなの普通の考えじゃないんですか?」
うぐぐぅ……とマーキュリーさんがうなる。
あたまをガリガリと搔いて……ふと気づいたように言う。
「そういや、この建物のなか、すっごい空気良いわね……頭痛があっという間に治ったわ」
「ああ、大気の状態も俺が管理してるんで」
「……大気の状態管理?」
「ええ」
俺は奥へと進んでいく。
小さな人工の泉がある。
「って! これ頭痛薬じゃないの!!!! 頭痛薬の池!?」
「はい! 薬と緑の精霊の力を使って、常時頭痛薬が生成される泉を作ったんです!」
「や、やばすぎでしょ……これ、魔道具師学会に発表したら、ものすごい高値で売れるわよ、この泉……」
「え、売りませんけど?」
俺はあくまで、ここの植物たちの管理に使えるから、頭痛薬の泉を作っただけなんだけど……。
「てゆーか! 頭痛薬って書くなや! なんか、一気にありがたみが墜ちるでしょうが!」
「え、でもそんなもんじゃないですか? 完全回復薬は頭痛薬ですし」
「ああああもうおおおおお! 感覚がバグるぅううううううううううううううううううううううう!」
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