145.家庭菜園
早朝、俺はマーキュリーさんと一緒に散歩している。
俺の育てている家庭菜園をみたいそうだ。
王都の外れにある、プリシラさんの屋敷。
グラハム邸だ。
入口で門番さんにあいさつをして、屋敷の中に入る。
「あいっかわらず広い庭ねぇ……」
マーキュリーさんが感心したようにつぶやく。俺も同意だ。
こないだローレン君とバトったときもこの庭を使ったけど、暴れるのに十分な広さが合ったもんね。
俺たちが目指してる家庭菜園は、庭の隅ある。
「あれなに?」
「温室です!」
「温室……あの中に家庭菜園が?」
「はい!」
透明な素材ででき建物。
アレの中に菜園があるのだ。
俺は扉を開ける。
「ぎゃあぎゃあ!」「ほーほーほー!」
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
マーキュリーさんが全力で扉を閉める。
ぜえはあ……と肩で息をする。
「どうしたんですか?」
「リーフ君……これなに?」
「え、ただの家庭菜園ですけど?」
俺がもう一度扉を開ける。
自家栽培した、薬草やらお野菜やらがたくさん生えていた。
「ね?」
「……うん。リーフ君。欲しいの、ちょうだい」
綺麗なお姉さんに、そんなこと言われたらドキッとしてしまう。
でも俺には意味が通じる。
つまり、頭痛薬が欲しいんだね!
俺は頭痛薬を渡す。
マーキュリーさんは一息で飲み干して、瓶をたたきつけていう。
「なんっじゃありゃ! どーーーみてもジャングルじゃねえかああああああああああああああ!」
ジャングル……?
俺は扉を開ける。
確かに生い茂る植物たちは、ジャングルに見え無くない……が。
「俺が育てた植物たちですよ」
「あれも!?」
ウツボかづらに似た、巨大な植物が、二足歩行で歩いてる。
「はい」
「あれは死喰い花! Aランクのヤバいモンスター!!!!」
モンスター?
ははっ。
「何言ってるんですか。可愛い植物でしょ?」
「どこが!?」
「一見すると植物なのに、人間っぽい足が生えてるとことか?」
死喰い花が気づいて、こっちに走ってきた。
「ひぃいいい! リーフ君助けて! 襲ってきたよぉ!」
「大丈夫ですよ、朝のハグですよ。ほら」
ばくっ!
「ハグじゃ無くてバクッ、だからそれぇ!」
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