137.無限エリクサー
俺は後輩のローレン君とのバトルに、勝った!
そしたら正座させれた。あれれ?
「マーキュリーさん、何か怒ってますか?」
「ちょ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!」
一息ついて。
「怒ってるわよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「はい、完全回復薬!」
「ありがとう! 畜生!」
マーキュリーさんが完全回復薬を飲み、一息つく。
ローレン君は、しげしげとポーション瓶を見ながら言う。
「完全回復薬とは、たしか希少なアイテムでは無かったか?」
「違うよ」「そうよ」
? とローレン君が首をかしげる。
「どっちなのだ?」
「簡単だよ、ちょちょいのちょいで作れるし。最近じゃ自動で作れるし」
は……? とマーキュリーさんの表情が固まる。
「り、リーフ君……? 今なんて……?」
「自動で作れるし?」
「なにを?」
「完全回復薬」
マーキュリーさんが頭痛をこらえるみたいな表情になる。
あれ? 俺何か変なこと言っただろうか。
「どうやって作るの? スキルもなしに」
「緑の精霊にスキルを付与するんです」
俺の目は、特別な目だ。
前にダンジョンをクリアしたときに、精霊の目ってやつをもらったんだ。
そのときから、俺には植物に含まれる精霊を視認できるようになった。
「調剤スキルって、この子らにも使えるんですよ」
調剤とはつまり、手順の省略だ。
材料→スキル発動→薬完成。
通常なら薬草を引いたり、成分を抽出したりするんだけど、それをスキルが肩代わりしてくれる。
でもいちいちスキル発動と念じる必要がある。
「そこで、俺が緑の精霊に調剤スキルを使うんです。すると、精霊がですね……」
自動で薬草を持ってきてくれて、自動で調剤スキルを作ってくれる。
ふよふよと空中に、薬が球体上になって浮いてる。
俺は魔法鞄からびんをとりだす。
緑の精霊が、びんのなかに薬を詰めてくれる。
「ありがと。ほら完成」
……あれ?
マーキュリーさんが唖然としてる。あれれ?
「ど、どうしたんですか?」
「……リーフ君それ、精霊術」
「せーれーじゅつ?」
なんかマーリンのばーちゃんがおしえてくれたような……。
「たしか、精霊に命令して、いろいろする術でしたっけ」
「雑……。まあそうね。でも精霊術にはね、精霊の言語を習得することが必須なの。彼らの言葉を身につけ、長い時間かけて精霊と交流を深め、やっと使えるようになる……高等な技術なの」
「へー」
精霊術ってめんどくさそー。
「で?」
「で、じゃないわよ! そんな高等なテクを、リーフ君は特に苦労もせずやってのけてたの!」
「で?」
「あああああああああああ! 言葉通じねえのかよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
がっくんがっくん、とマーキュリーさんが俺の襟を掴んでゆらす。
カルシウムが……不足してるのかな!
「そんなマーキュリーさんに、できたてほやほやの完全回復薬、どうぞ!」
「精霊術って、命令が複雑になればなるほど……難易度が跳ね上がるのよ……。完全回復薬を精霊に作らせることが、どういうことかわかる?」
「わかりません!」
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
マーキュリーさんががっくんがっくんと俺を揺らす。
元気だなぁ……!
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