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134.怪獣大決戦


 俺は貴族であり、今は養子として引き取られている、グラハム公爵家を訪問していた。

 後輩にあたる、ローレン君がここで暮らしていくことになる。


「うむ! リーフせんぱい! お願いがあるぞ!」


 グラハム公爵家の、大きな庭にて。

 せ、先輩……先輩かぁ……。


 えへへっ、良いよね先輩って!

 デルカさんからもそう呼ばれて、すごい嬉しくなっちゃった!


 今まで下っ端だったからなおのこと、先輩扱いされると嬉しくなっちゃうのさ!


「良いよー!」

「まだ何も言ってないでしょうに……はぁ……」


 マーキュリーさんがあきれたようにため息をつく。

 え、どうして?


 後輩の頼みだよ?

 受けるに決まってるじゃん! 先輩として!


「ありがとう! せんぱい!」


 にっこーって笑うローレン君。

 年齢も近い、かつ年下だからか、弟感があるんだよね。


 弟かぁ……俺、あの村で最年少だったからなぁ。

 憧れてるんだよね! 弟って!


「で、何をするの?」


 マーキュリーさんがローレン君に尋ねる。


「ぜひとも……手合わせ願いたい!」


 手合わせ……つまり、模擬戦ってことか。

 なーんだ。


「いいよー!」

「よくぬぅわぁああああああああああああああああああい!」


 マーキュリーさんが大きな声を上げる!

 元気!

 

 いつも元気だよねー。

 今はあれ、んだろう。

 顔真っ青にしてるや。あれれ?


「どうしたんですか、マーキュリーさん?」

「どうしたんですか? じゃないわよ!」


 前半俺のものまねかな?

 なんかすっとぼけてる感じがして、若干イラッとしたなぁ。え、俺こんなふざけてないよねぇ?


「リーフ君……相手が誰かわかってるの?」

「はい! 天与てんよの原石の後輩、ローレン君です!」

「いやまあ、今はそうだけども……そうだけども……!」


 今は?

 まるで、昔は違うみたいな……いやそうか。


 王都に来る前は、ローレン君は後輩じゃないか!

 ……だからなんだろう?


 知らん!

 そんなことより、俺は後輩からのお願いを、聞いてあげたい!


 先輩ありがとうって言われたいのだ!


「ということで、やろうか、手合わせ!」

「応!」

「やめてええええええええええええええ!」


 マーキュリーさんが俺たちの間に入って言う。


「死ぬ!」

「「なにが?」」

「星が!」


 ほし?

 夜空の星と、俺たちが戦うとで、どういう関係があるんだろうか……?


「大丈夫ですよ、手は抜くし」

「いや! 手加減は無用だ!」

「え、そう?」

「手ぇ抜けや……!!!!!!」


 ど、どっち……?

 でもローレン君は本気での手合わせを望んでいるしなぁ。


 すると一部始終を見ていた、グラハム公爵令嬢の、プリシラさんが自信たっぷりに言う。


「大丈夫です! このお屋敷には、強固な結界が張ってあります!」

「「結界……?」」

「はい! 20年ほど前に、天才職人、八宝斎様が作ってくれた、絶対に壊れない結界が張ってあるのです!」


 はっぽーさい?

 聞いたことないけど……なんかおいしそうな名前。


 たいそうな結界が張られてるってことだけは、わかった!


「大丈夫なの、プリシラ? 20年前の結界なんて……」

「大丈夫です。絶対に壊れないです!」


 じゃあ絶対に壊れないな!


「「よし、やろう……!」」


 俺もローレン君も、素手で構える。

 彼はよく見ると、小さいけどよく鍛えてあった。


「せんぱい、身体強化薬ドーピングありでいいぞ!」

「え、いいの?」

「うむ! おれも、獲物は使わない!」


 獲物……つまりは武器か。

 ローレン君、武器は何を使うんだろう……きになる。


 でもさすがに模擬戦だから、そこまでは使わないか。

 こっちも、別に狩りじゃないから、状態異常系の毒は使わないでおこう。


「調剤……!」


 俺は身体強化薬ドーピングで身体を強化して、構える。

 ローレン君は……なんだろう、大きな岩を彷彿とさせる。


 絶対に砕けない、大岩を前にしてるようだ。

 じわ……と手に汗が浮かぶ。はは、こんなの……アーサーじーちゃん以来だ!


「本当に大丈夫なのね、ふたりとも……? 星を壊さないでよね? ……じゃあ、はじめ!」


 俺たちは、一直線に跳び、互いの間合いに入る。


「「でやぁああああああああああああああああ!」」


 俺の拳と、ローレン君の拳がぶつかりあう。

 衝撃波が周囲に広がって……。


 ビシビシビシッ……!


「って、結界がさっそくひびは入ってるじゃないのよおおおおおおお!」


 やるな、やるなぁ……ローレン君!

 よぉし!


「俺も、ちょっと本気出しちゃうぞ!」

「やめろやぁああああああああああああああああああ!」


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