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109.変態するヘンタイ


 

 リーフ・ケミストたちと別行動を取る、魔王ヴァンデスデルカとエリアル。

 魔王は、今し方顔無しの化け物を倒した女、エリアルを見つめる。


「なんだ……こいつ……? 急にプレッシャーが跳ね上がったぞ……?」


 魔王には敵の強さを視覚的に理解できる力があった。

 先ほどまでのエリアルは、まあちょっと強いくらいの色をしていた。


 しかし今はどうだろう。

 リーフからもらった薬を飲んだ瞬間、彼女から放たれる色が、黄金に輝きだしたのだ。


 リーフほどではないにしても、今までの自分より数段……いや、数十段上の位置に彼女はいる。


「あの薬の効果……? いや、元々あの女がそれだけのポテンシャルを持っていたってわけか……?」

「さぁいきますよわぉおお!」


 ぞろぞろと奥から、顔無しの化け物が20匹現れる。


「なんて数だ! 先輩、いったん体勢を立て直した方が……」

「問題ありませんことよぉおおおおおおおおおおん!」


 完全に酔っ払ってるエリアルは、敵の大群のなかに単身で突っ込んでいく。

 化け物たちは手を剣に変えてエリアルに襲いかかる。


 だが……。

 ばちゅんっ……!


「! み、見えなかった……なんだ、今。なにをしたんだ……!?」


 顔名無しの化け物どもが一瞬で消し飛んだのである。

 魔王ですら、目で追えないほどの超スピード。


 それを繰り出したのは、エリアルの柔軟な身体。そして、大胆な動き。


「あら……」

「ちょ! おま……服がボロボロじゃあねえか!」


 あまりの速さに耐えきれず、摩擦熱で服が焼け焦げていた。

 胸と尻を大きく露出する形になる。


 だが……ぞくぞく……とエリアルが身体を震わせる。

 それは寒いからか、否。


「はぁ……はぁ……わたくし……今、はしたない姿を……見られてる……」

「いや相手顔ないから、見られてるもくそもないっすけど……」


 追加で化け物が襲ってくる。だが彼女は笑い、そして空をかける。

 身体のバネを使った跳躍。それがあまりに速すぎて、空を飛んでいるように見えたのだ。


「さっきよりもはやいだと!? どうなってやがるんだ!」

「うふ……ふふふ♡ わかりません。けど……人に見られてるって思ったら、なんだかゾクゾクして……身体がほてってきて……さらに力がわいてきますのぉ♡」

「酒乱で、どMでってか……へ、変態だ……」

「変態……そう、わたくしは変態しましたの!」


 さなぎから蝶へ。

 焦っていた自分の殻を破り、今……飛翔する。


 超人リーフには総合力では負けるものの、スピードにおいては、彼の一段上を行く。


「変態したわたくしは……誰にも捕まえられませんわ……!」


 たんっ、と地面を蹴る。あっという間に彼女の姿が消える。

 奥で化け物をかる音が聞こえてきた。ヴァンデスデルカはあわてて、彼女の後を追うのだった。


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