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102.大迷宮



 リーフとは別行動を取っている、魔女マーキュリーと魔王ヴァンデスデルカ。


 魔王は悪魔を召喚する。

 ストラス。フクロウのような悪魔だ。


「ストラスよ。この建物の内部構造が知りたい」


 こくん、とフクロウがうなずく。

 翼を広げると、羽の1枚から、1匹のフクロウが分裂する。

 さらに次々とフクロウの分身ができて、周囲に散らばる。


「ストラスは周辺探索を得意とするっす。たくさん分裂して、周りの様子を探り、それを分裂元であるこいつに情報を集約する感じっす」

「…………ちょ、ちょっと多すぎない?」


 フクロウの翼からは、もう数えるのも馬鹿らしくなるほどの数のフクロウ分身体が発生している。

 

「そっすかね?」

「……なんでアタシの周り、無自覚野郎ばっかりなのよ。はぁ~……頭痛い」


 こんな時に限って、リーフの頭痛薬エリクサーが恋しかった。

 だいぶ時間が経って、フクロウがうなずいた。


「周辺探索終了っす」

「結構時間かかったわね」

「そっすね……ストラス。周辺地図を表示しろ」


 フクロウの眼が、かっ! と開く。

 すると眼から光が発せられ、空中に図が表示される。


「周辺のマップって、え、ええええ!? な、何よこれ!?」

「これは……予想外すわ……」


 縮小された立体地図が表示されている。

 だが、それでも広大だった。


 最上段にマーキュリーたちが最初に入った、廃墟のミニチュアがある。

 その何百倍もの通路が王都の下に張り巡らされ、1つのダンジョンを形成していた。


「……王都全域……いや、下手したら王都の外まで、ダンジョンが続いてるわねこれは」

「自然発生……したんすかね?」

「そんなの、聞いたことない。街のなかにダンジョンが発生するなんて……」


 人間の住む場所にはダンジョンも、モンスターも発生しない。

 いにしえの時代からそれは決まっていたことだ。しかし、未だ科学的な根拠はなにもなく、昔からそうだから、そうだとされていた。


 ……しかし。


「イレギュラー的に発生したか、あるいは、誰かが王都の地下に広大なダンジョンを作っていたか……」

「誰かって……邪神っすかね?」

「……わからない。ただ、これは二人でどうにかできる話じゃあないわ。いったん戻ってギルマスに……」


 そのときである。

 どどどっ! と何かが押し寄せてくる音がした。


 ストラスがバサッと翼を広げる。


「なにか来るっす!」

「何かってなに!?」

「わかんねーっすけどやばいっす!」


 ストラスの足を、ヴァンデスデルカが握りしめる。


「にげますよ! 捕まって!」


 魔王はマーキュリーの手を引く。悪魔が翼を広げて、その場から全員を連れて離脱するのだった。


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