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100/257

100.ギルマスを嘗めるな


 リーフが調査に行っている一方。

 ギルド、天与の原石にて。


 ギルドマスターのヘンリエッタは、自分の部屋で書類仕事をしていた。


 青みがかかった銀髪に、黄金の瞳を持つ。

 まだ年若い女である。


 コンコン。


「入るが良いぞ」

「失礼します」


 ヘンリエッタの部屋に入ってきたのは、Sランク冒険者……エリアル。


「おお、エリアルよ。…………おかえり」


 じっ、とヘンリエッタはエリアルを見つめた後、にこりと笑う。

 その両隣に、リーフとタイちゃんがいないことに、【あえて】触れず、彼女に座るように指示する。


 エリアルはうなずいてソファに座る。


「随分と帰ってくるのが早かったのぅ。ま、お茶でも飲みながら話を聞かせてくれ」


 ヘンリエッタはティーセットの元へ行く。

 エリアルは座った……振りをして、立ち上がる。


 お茶を入れるため、お湯を作る魔道具に魔力を流す。

 こちらに警戒していない、とエリアル……の振りをした、顔無しの化け物が、にやりと笑う。


 体の一部をナイフに変えて、そして……。


 ザシュッ……!


「ガハッ……!」


 腹部に、ナイフが刺さっている。

 驚きに目を剥いたのは……。


「嘗められたものじゃな、化け物よ」


 そう、エリアルの振りをした、顔無しの化け物のほうだった。

 化け物の腹には、氷でできたナイフが、いつの間にか刺さっている。


 ふらついたエリアルの元に、氷のナイフが4本。

 高速で飛翔すると、彼女の手足に深く突き刺さる。


「経験の浅い小娘なら、殺せると思ったか? 随分と、Sランクギルドのギルドマスターを嘗めた物よの」


 倒れ伏す化け物を、黄金の瞳が見下ろしてくる。


「わしの目は、未来を見ることができる」

「未来……を?」

「うむ。父より受け継いだ大切な瞳だ。貴様がエリアルに化けて襲ってくる未来は、見えていた」


 そこへ、ニィナがドアを開けてやってくる。


「ギルマス!」

「ニィナよ。こやつは敵だ」

「なっ!? エリアルさんに変装してたんですね!?」


 バサッ、とニィナの背中から、光の翼が生える。


「ま、待てニィナ! 敵から情報を引き出す……」

「【消えろ】!」


 ニィナが翼を羽ばたかせる。

 次の瞬間、顔無しの化け物は……消滅した。


 ニィナの放った光を浴びた敵は、鳥の羽の塊となってしまったのである。

 それはお湯に入れた氷のように、空中に溶けていった。


 ……リーフ・ケミストの消毒薬くらいしか効かないはずなのに。

 ニィナの放った光によって、敵は存在もろとも、浄化されてしまったのである。

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