将来の夢がない若い皆様へ 【詩完結】
今を生きる若い皆様へ。
いろいろな場所で、
将来何になりたいか、
そんな夢が持てないという話を耳にします。
将来の夢がないのは気にしないでください。
えらそうなことを言える人生を歩んでいるわけではないのですが、
若い皆様に知っておいてほしいことがあります。
日本の教育システムって、実はすごく残酷なんです。
小さい時は、 みんなと仲良くしましょう。
人をいじめてはいけません。
困っている人には親切にしましょう。
と、大事に大事に育てます。
学校の勉強も、
五教科に特化した内容を繰り返し、
社会に出てからのことなんてほとんど教えません。
そのうえ、 ある一定の時期になると、
世の中にどんな仕事があるのか、
あなたにどんな適性があるのか、
ほとんど教えることもなく、
「自分に合った仕事を選びましょう。」と、
一方的に社会に放り投げます。
みなさんが頼りにしたい先生たちだって、
すべての仕事を知っているわけではないですし、
性格診断が得意なわけでもありません。
学校の先生は決して万能じゃないんです。
味方でいてほしい親御さんは、
あなたたちの夢を否定することがあります。
アーティストになりたい。
小説家になりたい。
そういったあなたたちの夢を一方的に否定し、
安定した仕事に就けというのです。
みなさんはそれに反発すると思います。
なぜわかってくれない。
せっかく夢を持ったのに否定しないでくれ。
そう心で叫びます。
でも、
親御さんは漠然と親として、
愛情をもって皆さんの平穏無事を望んでいます。
荒波のない、
平和な人生を幸せに過ごしてほしいと願っています。
無責任かもしれませんが、
親は子供の安寧と幸せを考えるものです。
私も子供を持って、
親というものになってみて、
初めてその無責任な気持ちがわかりました。
それもきっと、愛情なのだと思います。
だからこそ、
自分で決めていかなければいけないのです。
社会に出ると、
当たり前に競争社会です。
当たり前に社会人としての資質を求められ、
他人を蹴落としてでも、
時にはだまし討ちのようなことをしても、
結果がすべて、結果、結果、結果です。
そんなシステムですので、
疲弊してすぐに若い方が職を転々としてしまうんです。
子供たちのなりたい職業ランキングが、
この数十年ほとんど変わらないのにはそういった背景があると思います。
目で見える範囲の仕事しか知らないんです。
間違っても、
輸入した青いバナナを、
美味しく黄色く熟させる専門のお仕事があるなんて知る由もありません。
私は、
東日本震災以後、
懸命に救助活動をされる自衛隊や、
消防関係者様たちの姿に感銘を受け、
防災の道に興味を持ちました。
社会人になってずっと営業職をしておりましたが、
頑張って国家資格なども取得して、
今では防災の仕事に就いています。
自分たちの仕事が、
災害時には人さまの命に直結しますので、
毎日真剣に、楽しく仕事をしています。
私がこの仕事に巡り合えたのは41歳の時です。
間違っても私の周りで、
「大きくなったら防災の仕事がしたいんだ。」
なんて言っている子供を見たことがありません。
前置きが長くなりましたが、
若い皆様にはぜひやってほしいことがあります。
まず、
世の中にどんな仕事があるのか、
徹底的に調べる時間を作ってください。
日本には1万数千種の仕事があるといわれています。
調べれば調べただけ、
選択できる幅が広がると思います。
そして、
興味を持った仕事、
やってみたいかなと思った仕事をピックアップして、
その仕事に就くにはどうしたらいいか調べてください。
きっと、
いろいろな制限があると思います。
それは年齢だったり、
学歴だったり、
資格だったり、
性別だったり、
国籍だったりすると思います。
そこで初めて、
「自分のための勉強」をしてほしいのです。
そうやって就いた仕事だったら、
きっと長く働けるでしょうし、
仮にうまくいかなくても、
そこまでして就いた経験は、
必ず若い皆様の糧になります。
もう一度言いますが、
私が今の仕事に就いたのは41歳の時です。
皆様はまだまだお若いのですから、
いくらでも、どんな道にでも進める可能性があります。
たくさん自分のための学びの時間を取り、
そして素敵な社会人になられてください。
社会の端っこでお待ちしています。
お読みいただきありがとうございます。
高校の恩師の言葉です。
「あなたの人生の中では、いつでもあなたが主人公。」
せっかくだったら、
主人公には幸せになってほしいです。
どんな主人公でも。
そんな思いで投稿しました。
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