?部?章?話 まえがき
初投稿です。生暖かい目で見守っていただけるとありがたいです。サブタイトルのまえがきは主人公が書いた本における前書きという設定です、気にしないでください。この物語のあらすじは次回、1部1章1話のものになります。この話は物語の導入兼未来に必要な話です。ですのであらすじと食い違うのは後々の立場、目的の変化のためにしょうがないです。それではご理解いただけたのならお読みください。
勇者と魔王の最後の戦いにより多くの命が散り世界には深い爪痕が残された。
その結果世界を創りし女神は怒った。
大地は削り取られ多くの人間が消えた。
残った大地には多くの場所に魔物がわいた。
そのため残った人間も多くが死んだ。
残り少なくなった人間たちは自分たちが行った業の深さを身をもって知った。
そのため女神を奉る塔の周辺でずっと許しを請い続けた。
許しを請い続け数日、突然人間たちのいる場所が輝き不思議な声がした。その声は言った。
「人間共が起こした所行は許されることではない。世界は汚された。お前たちには永遠に罪を償ってもらう。
そうだな、30年毎に私は人間の代表を一人選ぶ。その人間は5人仲間を集める。そうして集まった6人の人間には6つ試練を与える。そして乗り越えた暁には人間共が罪を悔い改めていると認め次の試練までは休息を与えてやろう。期限は6つの試練を乗り越えるのに3年の間には成し遂げよ。
もしも成し遂げられなかったとき現在と同じようなことが再び巻き起こるだろう。それをゆめゆめ忘れるな。」
と。
それから数百年、これは誰もが知っている歴史。
30年ごとに選ばれる人間は神子と呼ばれ世界をまわっている。
まあこんな説明をしなくても君も知っているだろう。
私も君もそんな罪を償う存在である神子であるのだから。
この本は私、神子カナメが後の時代の神子だけが読めるように封印し書いたものだ。
君にはこの本を読むにあたり常識を捨て去ってもらいたい。
先ほど話した歴史、それは本当にこの世界の真実だろうか。
私も神子として選ばれ旅に出るまでそれが真実なのだと思っていた。それが正しいのだと。
けれども私が、私たちが試練を乗り越えていく日々でそれが真実だとは思えなくなっていった。
まるで誰かに仕組まれているように周りの人たちが傷つき騙されつらいことも多かった。
それはあまりにあそこの都合のいいことばかりで、
いや、この話はまだ後だ。
とにかく歴史は真実ではないのかもしれない。
だが私はそれを突き止めるにはあまりに気づくのが遅く時間がなかった。
もしこの歴史が真実でないなら私たちはもうこんなことをしなくてもいいのかもしれない。
是非読んで世界をただしてほしい、私たちの能力を、思いを受け取ってほしい。
さあ、それでは読み始めてほしい、私たちの試練の物語を。