エイプリルフール
今日はエイプリルフール。
大学のサークル仲間と、飲み合うことになった。
「おい、今日はせっかくのエイプリルフールだし
作り話しねーか?」
「いいよ」
そして10分後。
4人いるうちの3人が話し終え、残るは早々に親をなくした小野が話すことになった。
「よし、じゃあ今から作り話をする。」
俺は夢を見たんだ。
何故か部屋に閉じ込められていた。
何回も、扉を叩き出せと言い続けた。
すると上から紙が降ってきたんだ。
その紙には
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなたは今銃を持っています。
右にはやかんがあります。
左にはあなたの大切な家族がいます。
後ろには人ならざぬものがいます。
どれかを絶対に撃ってください。
間違った選択をすると、あなたは死にます。
さて、あなたはどれを撃ちますか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
と、書いてあったんだ。
当然、どれを撃とうか迷った。
だって、間違った選択をすると死ぬんだぞ?
だから俺は迷わず左を撃った。
すると、ガチャっという音が聞こえた。
まあ、扉が開いた音なんだろうな。とか思いながら次の部屋へと向かった。
次の部屋へ行くと、やはり頭上から紙が降ってきた。
紙には
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなたは今ナイフを持っています。
右にはダンボールがあります。
左にはあなたの大切な家族がいます。
後ろには人ならざぬものがいます。
どれかを絶対に刺してください。
間違った選択をすると、あなたは死にます。
さて、あなたはどれを刺しますか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
って書いてあったんだ。
俺は考えた。だが迷わず左を刺した。
でも、そりゃあ大切な家族がいるんだから抵抗はあったよ。
でもどうせ夢だし大丈夫だと思ったんだ。
またそこでガチャっという音が聞こえた。
そして俺は部屋を出た。
部屋を出るとそこには、紙が一枚置いてあった。
そこには
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなたはどちらも正解を選びました。
なので本当は殺すつもりだったんですがやめます。
ああ、ひとつ言っときます。
今起こったことは、現実で起こっていることと一緒ですよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……それでお前の話は終わりか?」
「本当に親を殺したのか?」
「………ああそうだよ。最初に言ったろう?今から作り話をするって」