8,学校―電車
シグがやって来てどれくらいとか数えるの面倒になったから省略。シグと学校に行く。
「今日は午前だけだから早く帰れるよ。昼飯はコンビニで買うか何かしようか。さて、準備はいい?」
「あば」
「じゃあ行こうか」
「あば!」
「学校は三駅向こうの街なんだ。ここよりも人がいっぱいいるから、ぶつからないようにね」
「あば! あばばー!」
「はは、楽しそうだね。僕は学校なんて楽しくないけど。宇宙人は学校が好きなのかな」
「あば!? あばばば!」
「そうなんだ。学校が好きなんて変なの」
「あばば!? あばばばー! あばばばー!」
「え、違う? じゃあ何?」
「あば、あーば! あばー!」
「『学校が大好き』?」
「あばばばー!」
「これも違う? えー、じゃあもういいや。どうでもいいし」
「あー、ばばー……」
「あ、シグの切符買わなきゃ。えーと、百七十円……シグの定期券、買おうかな」
「あばば?」
「いや、こっちの話。うーん、毎日切符買うの面倒だしなー。……あ、電車来た」
「あばっ!? あばー……あばばー!」
「電車を見るのは初めて?」
「あば!」
「そう、よかったね」
シグは電車デビューをした。