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68,冬休み明け

 新学期。なかなか濃かった冬休みの後なので、学校に行きたくない。


「まあ、いつだって学校には行きたくないんだけどね……」

「あーば、あばばば!」

「分かってるって。行きます行きます、行くってば。はぁ、なんだかシグが保護者みたいだ……」

「あばば!」

「はいはい。じゃ、昼過ぎに帰ってくるから良い子にしててね」

「あば!」

「いってきます」




「よーっす」

「相澤くん、おはよう。大晦日以来だね」

「おう。あれから今までどこ行ってたんだーって尋問されてよ、めっちゃ疲れた……」

「ふうん、お疲れ。どう言い訳したの? それとも正直に言った?」

「自分でもよく覚えていないって適当に誤魔化した」

「それ、誤魔化せているのか疑問なんだけど」

「そうは言っても、馬鹿正直に言えるわけねーだろ? まあ、どうにかなるだろ、たぶん」

「楽観的だねぇ」

「お前には言われたくねえよ」

「む、心外だな。僕は自分を楽観的だなんて心の四分の一でしか考えたことが無いと言うのに」

「考えてんじゃねえかよ。……そういえば、シグはどうした?」

「ん? 家にいるけど」

「いや、そういう意味じゃなくて」

「……ああ、元気そうにしてるよ。僕が風邪をひいたときもピンピンしてたし」

「そうか、って風邪?」

「家に帰ったらぶっ倒れて一昨日まで寝込んでた」

「だ、大丈夫か?」

「もう治ったよ。色々あったから疲れが溜まってたんだろうね」

「そ、そうか。なら良いけど……そういえば、あの時調子が悪いとか言ってたっけか。なら悪いことしたな、すまん」

「別にいいって。異世界が滅亡するか僕の風邪が悪化するかなら前者を優先するでしょ、普通」

「……お前はそういう奴だよなぁ……」

「そういう? どういう?」

「周囲に関心がないわりに、周囲のことを自分より優先する奴。優しいのか優しくないのか……変な奴」

「優しいわけではないよ。僕の中の優先順位で、僕自身の順位が低いだけさ」

「ええ……」


 微妙な顔をされた。解せぬ。


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