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55,お迎え
シグとじゃれあっていると突然、ズシンと震動が来た。
「地震? ……にしては違うような」
「あ、あば!?」
「一回地響きがあっただけで、後は特に何もないけど……何だったんだろう」
「……あ、あば、あばば! あばば!」
「シグ、落ち着いて。もう大丈夫だから」
「あばば! あーばーば!」
「……シグ?」
「あーばーば!」
「何? ……外?」
「あばばー!」
「外に何か…………うわお。何これ、UFO?」
「あばー!」
「シグが乗ってたやつに似てる、というかほとんど同じだね。あれより二周りくらい大きいけど」
「あば、あばば!」
「……あ、開いた。ああほら、やっぱり。シグの仲間だよ。銀色のボールがいる」
「あばばば!」
「どういう状況なのかな、これ。シグを迎えに来たとか?」
「あばば!? あばばば、あばばば!」
「もしかしたら故郷に帰れるかも知れないよ。良かったね、シグ」
「あばばば、あばばば!」
「はは、そんなに嬉しいの?」
「あーば、あばばば!」
「よしよし、ちょっと落ち着こうね。嬉しいのは分かるけどさ」
「その子の名前は、シグというのか?」
「……え、今の誰?」
「私だ」
「……えーと、今さっき家の庭にやって来たUFOの中にいた君?」
「ああ、そうだ」
「……喋れるんだ」
「……あばばー」
喋れる宇宙人と出会った。




