45/78
45,妹
玄関先でお客さんと話す。彼女と会うのは一年半ぶりくらいだろうか。僕よりも二つ下の少女の顔立ちが、記憶の中よりも大人っぽくなっている。
「出かけてたの?」
「うん。紅葉を見にね」
「そう。……その銀色のボール、なに?」
「シグ。宇宙人だよ」
「宇宙人? 相変わらず変人なのね」
「そうかな?」
「そうよ」
「そうか。……で、何でいるの?」
「いちゃ悪いの?」
「そうじゃないけど」
「けど、なに?」
「……叔母さんや叔父さん達は?」
「いないわ。一人で来たから」
「何で?」
「……あの人達は関係ないでしょ」
「そういうわけにはいかないよ、養ってもらってるんだから」
「……」
「何か用?」
「用がなきゃ来ちゃいけないの? 家族なのに」
「それもそうだね」
「……久しぶり、」
僕とそっくりな目をした少女はゆっくりと、噛み締めるように、苦々しく、僕を呼んだ。
「お兄ちゃん」
「うん。久しぶりだね、絆」
少女の名前は渡邊絆。僕の妹。




