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35,憂鬱
体育祭の季節だ。毎年、この時期は憂鬱だ。
「……はあ」
「あーば? あばばー?」
「体育祭というのがあってね……それが嫌なんだよ」
「あばば?」
「……運動は嫌いなんだ」
「あばー……あばば」
「……はあ」
「あ、あばば……」
「慰めてくれるの? ありがとう。……この時期は何故かみんなに心配されるんだ。そんなに沈んでる?」
「あば」
「そっか……。相澤くんにも昨日、『随分儚げだけど大丈夫か』とか言われたよ」
「あ、あば。あばばー」
「……はあ。嫌だな、体育祭」
シグは僕の愚痴を聞いてくれる。




