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35/78

35,憂鬱

 体育祭の季節だ。毎年、この時期は憂鬱だ。


「……はあ」

「あーば? あばばー?」

「体育祭というのがあってね……それが嫌なんだよ」

「あばば?」

「……運動は嫌いなんだ」

「あばー……あばば」

「……はあ」

「あ、あばば……」

「慰めてくれるの? ありがとう。……この時期は何故かみんなに心配されるんだ。そんなに沈んでる?」

「あば」

「そっか……。相澤くんにも昨日、『随分儚げだけど大丈夫か』とか言われたよ」

「あ、あば。あばばー」

「……はあ。嫌だな、体育祭」


 シグは僕の愚痴を聞いてくれる。


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